【ahead femme×オートックワン】-ahead 11月号-「ahead STORY 大人の女のひとり旅」(1/3)
- 筆者: 岡 小百合
日々の仕事に向き合っていると、ふと別の街の空気を吸いたくなる。
そんなときには、美しさに惹かれて相棒にしたMiToのステアリングを握って旅に出る──。
今回は、ファションの世界に関わるひとりの女性のショートストーリーをお届けします。
エンジンの音が、和音を奏でながら耳の奥を満たす。その美しさに高揚する気持ちをしみじみと味わい、さらにアクセルペダルを踏み込んだ。踏み足されたペダルの分だけ、高音になったエンジンの音を確かめる。一所懸命に生きてきて良かった。そんな台詞が頭に浮かんだ。
10年前の自分なら、青臭いとバカにしていた言葉かもしれなかった。それを、何のためらいもなく受け入れている、42歳の私…。人生のご褒美みたいな幸福感が、ハンドルを握る指先にまで、しみわたっていった。
30代――美を求めて海外を旅した
金沢を目指し、関越自動車道を北に向かって走っている。仕事のスケジュールを何とか調整し、3日間の休暇をつくって、短い旅行を計画したのだ。
パートナーは、レザーの質感と発色の素晴らしさに惚れこんで、昨年の春に手に入れたイタリア製のボストンバッグ。そして、今年の春、私の元にやってきた、真っ赤なMiToだ。
ひとり旅には慣れている。何しろ、大切な趣味のひとつなのだ。
30代の前半に出掛けたロンドンを皮切りに、随分とあちらこちらの街を訪れてきた。ファッションの都、ニューヨーク、パリ、ミラノ。その他、プラハ、ストックホルム、ロスアンゼルス、バルセロナetc。
日々、人と会い、情報をインプットし、感性を磨き続けること、それが私の仕事――ワードローブコンシェルジュに求められるスキルだ。顧客のクローゼットに収まっているワードローブを、コンシェルジュのように整理し、管理し、時にはお買い物のアドバイスも請け負う仕事である。
30代になってすぐ、夢と勢いを根拠に起業してから、10年以上の時が過ぎた。
個人のスタイリストと言い換えても、大間違いではない。ないのだが、スタイリストとくくるには、あまりにもきめ細やかなサービスだと、自負してもいる。
仕事の内容から察しがつく通り、私の顧客のほとんどが、いわゆるセレブリティである。クローゼットを通して、優雅な日常の一端に触れさせていただくことで、目と心の保養ができる幸せがある一方、責任が重くのしかかっていることも事実だ。
たとえば、今では値段のつけようがない、一点もののコレクションの管理を仰せつかる。そうしたミッションも、珍しくはないのだから。
だからこそ、時折、休暇をつくっては、旅行をしてきたのだ。
人と接するのが仕事であるがゆえ、ひとりきりの自由を満喫したくて、ひとり旅にこだわってきた。海外を目指したのは、なるべく日常から離れたいという意識の表れなのだろう、と考えている。
その半面、仕事を越えたサガなのか、あるいはサガがあるからこうした仕事を選んだのか、美しさを追求することで、自ずと欧米の街に目が向いてきたところも、あるのだろうと思う。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。