アルファロメオ アルファスパイダー 海外試乗レポート(1/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フィアット・オートジャパン
アルファロメオの今後を担うであろう成功の鍵
『新世代感』いっぱいの159シリーズ投入以降、アルファロメオブランドのビジネスはようやく上昇に転じつつある(フィアットそのものもグランデプントが人気で好調だ)。クーペモデルのブレラ、スポーツワゴンとプラットホームを一にするラインナップも充実してきた。ミドルクラスの締めくくりとなるのが、ブレラをベースにしたスパイダーモデルというわけである。
アルファロメオといえばスパイダーを思い出すファンが多い。ジュリエッタスパイダーを筆頭に、どの世代も人気者で、熱狂的なマニアに慕われ続けている。先代のGTV&スパイダーも、旧型になったからと言って、決して急激に新鮮味を失うようなことにはなるまい。むしろ、もう新車が買えないということで、いっそうユニークな存在感を醸し出しそうだ。アルファスパイダー(および、クーペモデルたるGTVやブレラ)は、そういう稀有なクルマと言っていい。
GTVの後継モデルはブレラという名前に変わったが、ブレラベースのオープンモデルは旧来通り、アルファスパイダーと名乗る。面白いのはスタイリングコラボレーションで、オープン化を担ったのはピニンファリーナだ。ジウジアーロベースのクーペモデルをピニンファリーナがオープンに。最近ではマセラティクーペ&スパイダーがそうだったように、イタリアでは極めて由緒正しき手法である。生産自体はブレラ同様にピニンファリーナが受け持っている。
一見、ブレラよりもホイールベースが短く見えるが、実は同じ。オープン化するにあたって、リアフェンダーの造詣を大幅に変更し、ふくらみをもたせた肉感的なリアセクションになったため、そう見えるのだろう。5層からなるソフトトップはもちろん全自動開閉式で、所要時間は27秒前後。ソフトトップそのものは、リトラクタブルハードルーフで御馴染みの、ベブスト社製だ。
その他、メカニカルコンポーネンツなど主だったパートはブレラのものを踏襲する。つまり、ラインナップは、3.2LV6+4WDの3.2V6Q4と2.2直4+FFの2.2JTSの2グレード構成となる。いずれのエンジンもGM製アルミブロック+アルファ直噴ヘッドの最新ユニットだ。今のところ、6MTの組み合わせのみ。日本市場への導入は10月ごろが予定されている。
スパイダー化にあたっては、当然、各所の剛性強化が図られた(具体的にはフロアやリアバルクヘッドなど)。足回りにもダンパーやスプリングに専用セッティングが施されている。走りの質をブレラにできるだけ近づける、が開発陣の狙いだ。オープン化の結果、重量増はブレラ+60kgに留まっている。
06年春のジュネーブショーでデビューし、毎年恒例のカブリオ・オブ・ザ・イヤーを受賞(昨年はフェアレディZロードスターだった)した新型アルファスパイダー。国際発表試乗会は、初夏の日差しが眩しいシシリー島の、その昔マグロ漁(マッタンツァ)で大いに賑わった、小さな港町で開催された。
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