フォルクスワーゲン シャラン 海外試乗レポート(1/4)
- 筆者: 小沢 コージ
- カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
ドイツはミニバンまでダウンサイジング!驚異の15年間ロングセラー
先日、かなりツウ好みのミニバンがフルモデルチェンジした。VWシャラン。
初代が95年にヨーロッパで発売され、日本でも97年から3年間導入されていたから知ってる方もいるはずだが、実に15年ぶりのチェンジ。向こうでは確実に売れ続けていたのである。
というのもつくづく日本とドイツ、あるいはヨーロッパではミニバン観が全く違うのだ。日本ではすっかり家族向けの定番というか、ブームになったが、ヨーロッパにおけるファミリーカーは、相変わらずゴルフやポロなどのハッチバックがメインで、ミニバンは結構な大家族や、日常的に大荷物を運ぶ人向け。シェアも全体の1割程度しかない。
そもそもヨーロッパでは、クルマは週末に家族全員で使うものというより、家族それぞれが通勤や通学に使うもの。ミニバンでは大きすぎる。
だが、侮れないのはそれでも着実にセールスを稼ぎ、市民権を得ていることで、初代シャランはマイナーチェンジを行いつつトータル60万台、平均年4万台を販売。末期でも、ドイツで2位のポジションを確保しており、年間1万台前後は売れていたようだ。
言わば日本でいうオープンカーやクーペのようなもので、決して流行り物ではないが、しぶとく売れ続ける商品なのだ。というか日本でも94年に初代ホンダ・オデッセイがブームに火を付けるまでは、ミニバンは地味だがツウ向けのクルマだった。ヨーロッパでは、その状態がずっと続いていると考えればいいのかもしれない。
そして今回、新しくなったこともあり、10数年ぶりに日本に入ってくることになったのだ。
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