新型「プリウスPHV」こそ“本命プリウス”！走りの良さもプリウスを上まわる！？

プリウスとプリウスPHV、エクステリアはもはや「別のクルマ」！

10月26日に発売される新型プリウスPHVの日本仕様が、東京ビッグサイトで開催されている「スマートコミュニティ展」で先行発表された。

すでにアメリカ仕様もニューヨークショーでも発表済み。先代プリウスPHVの販売台数がイマイチだったため、新型は時間を掛けてアピールしていこうという作戦なのだろう。

加えて、新型プリウスの受注を見るとすでに頭打ち。個性的過ぎるフロントのデザインや、先代より小さく見えるボディがユーザーに受け入れられていないように思う。

納期も発売から半年経っても6ヶ月以上だった先代と比べ、売れ筋グレードで1～2ヶ月と短い。PHVの追加により販売台数の上乗せを狙っているのだと思う。

公表された新型プリウスPHVを見て驚く！先代は普通のプリウスと全く同じスタイルだったのに、新型の場合、大きく変更している。

なんと、リアドアには「カーボン」採用！

以下、普通のプリウスとプリウスPHVの写真を並べてみた。

フロントもリアも別のクルマと言ってよいほど違う。中でも圧倒的な質感の差になっているのがフロント。

普通のプリウスのヘッドライトはお笑いタレントが目尻にセロテープを貼ったような妙な形状をしているのに対し、PHVの場合、ジェントルな正統派。高い評価を得ている燃料電池車ミライのような新しさも感じる。上質感も併せ持つため、PHVのデザインが嫌いだという人は少ないだろう。

リアは走行用電池を増量したためボリュームを増しているけれど、フロントのデザインと上手にバランスさせており、これまた上質感が出せている。スペックを見て「凄いですね」なのは、リアドアに軽くて丈夫なカーボンを使っていること。金属より形状も自由になるため、曲面のリアガラスを採用出来た？

インテリアでは、トヨタ初の11.6インチディスプレイが新しい

インテリアだって新しい！センターコンソールに縦置き11.6インチのディスプレイを設定。

これで室内の“景色”がイッキに変わった。ナビとしての機能だけでなく、スマートフォンのように使うことも出来る。

興味深いのが、アップル・カープレイのような既存のソフトを使っていないこと。私はナビとして7インチと10インチのタブレットを使っているけれど、少なからぬ頻度でフリーズするなど信頼性イマイチ。太陽光差し込むとディスプレイが見えにくい。

電器業界ではOKなタブレットの信頼性も、自動車業界的には許容出来ない点が多いと言うことをトヨタも考えたのだろう。

プリウスよりも、プリウスPHVのほうが走りは良い！？

気になるスペックは、搭載する電池の容量を先代の2倍程度として電気自動車としての航続距離を60km以上（JC08モード）確保。実際の航続距離も50km近くまで伸びるらしい。1日の移動距離が50km以内なら、事実上の電気自動車として使える。

また、電気自動車モードの時は追い越し加速時に発電機もモーターとして使い（本来の走行用モーター＋発電機）、ツインモーターにする制御も入っているという。

先代PHVばかりか現行プリウスよりキビキビ走るということらしい。

どんな味付けになっているか、試乗してみたいもの。全体的な印象は「もしかしたらこれが本来のプリウスじゃないでしょうか」。

新しい技術がたくさん採用されているし、デザインもプリウスよりワンクラス上の車格というイメージ。現行プリウスは欲しいと感じなかったけれど、新型PHVのスペックを見たら気持ちが揺らいできました。

[Text：国沢光宏]