トヨタ 新型カローラアクシオ・新型カローラフィールダー 新型車解説/松下宏(1/2)
- 筆者: 松下 宏
世界累計4000万台を販売し、46年目を迎えたカローラ。実に11代目となる新型カローラはどう進化したのか?
カローラアクシオとカローラフィールダーが6年振りのフルモデルチェンジを受けた。
セダンの「カローラ アクシオは日本のモータリゼーションの草創期である1966年に初代モデルが発売されて以来11代目、ステーションワゴンの「カローラ フィールダー」は同じく1982年以来6代目に当たり、いずれも長い歴史を持つモデルである。
単に長い歴史を持つだけでなく、日本では30年以上にわたってベストセラーカーの座を維持し続けてきたクルマであり、世界的にもNo.1の売れ行きを長く続けたクルマである。
最近でこそプリウスがベストセラーになっているが、日本の自動車の歴史ではカローラがNo.1であり続けてきた。
カローラといっても、ヨーロッパ向けのモデルはすでに専用のプラットフォームを持つ別のクルマになっていて、今回のフルモデルチェンジを機にアジアや北米向けなどからも分離した日本市場向けの専用モデルとして新型カローラの開発は進められた。
このため、基本プラットフォームはヴィッツ系のものに変更され、ベルタも統合する形で新しいカローラが誕生した。新プラットフォームの採用でカローラの歴史が始まって以来、初めてボディサイズは縮小された。
といっても、縮小したのはフロントオーバーハングの部分だけ。これによって全長は短くなったが、5ナンバー枠を守ったボディの全幅、全高、ホイールベースなどは従来と変わらない。
パッケージングを煮詰めることで、やや短くなったボディの中に従来を上回る居住空間を確保し、また従来よりも小回り性能に優れたクルマに仕上げられている。
また、前席のヘッドクリアランスや後席のニースペースなども広くなっている。
エクステリアはコンパクトに、室内は広くて快適に。扱いやすさや運転のしやすさと、居住性や荷室の使いやすさなどをまとめ上げたのが今回の新型カローラと考えたら良いだろう。
1.3Lエンジンの復活により高い燃費を誇る新型カローラ
外観デザインはカローラ アクシオとカローラ フィールダーで明確な個性分けが図られた。
これまでのモデルでも質感を追求したアクシオと、若々しさを追求したカローラ フィールダーという2つの個性で分けられていたが、今回のモデルではそれが一段と徹底されている。
カローラ アクシオは、フロントフェンダーやエンジンフードに厚みを持たせることで上質さを表現し、大きめのグリルが左右のヘッドライトにつながるデザインとしてワイド感を表現している。特に縦バーを基本にしたラグゼールのフロントグリルは、コンパクトセダンとは思えないほどの存在感がある。
また付け根部分を後方に引いて立たせたAピラーは、斜め前方視界を確保するとともに新しい存在感を示すものになった。
カローラ フィールダーも同様に厚みのあるフロント部分の造形を採用するとともに、V字型のフロントグリルが左右のヘッドライトにつながるデザインを採用する。
グリルはシンプルな一本バーで、メッキと黒のコントラストによってスポーティさを表現している。
後方までしっかり伸びたルーフがステーションワゴンとしての使い勝手を連想させ、傾斜を強めたDピラーがワゴンとしてのダイナミックさを追求している。
なお、カローラ フィールダーのエアロツアラーには各種エアロパーツが標準で装備されている。
インテリアは新しくデザインされたステアリングホイールが、幾何学調のシボと合わせてスポーティな印象を与えている。またピアノブラックの加飾や、カローラ アクシオとカローラ フィールダーでそれぞれの個性に合わせたメッキや高輝度シルバーの採用で、それぞれにパーソナル性の高い室内を作っている。
バリエーションはカローラ アクシオに従来のモデルで廃止されていた1.3Lエンジンの搭載車を復活させ、逆に1.8Lエンジンの搭載車を廃止した。
1.3Lの1NR-FE型エンジンはデュアルVVT-iの採用などによって効率を高め、実用性に優れた低燃費エンジンとしている。動力性能は70kW/121N・mの実力で、JC08モード燃費は20.6km/Lを達成している。
1.5Lの1NZ-FE型エンジンはやはりVVT-i機構を採用することで、軽快な走りと低燃費を両立させており、新開発のスーパーCVT-iと組み合わされる。2WDのCVT仕様車で80kW/136N・mのパワー&トルクを発生し、アイドリングストップ機構を採用した仕様ではカローラ アクシオが21.4km/L、カローラ フィールダーが21.2km/LのJC08モード燃費を達成した。
カローラ フィールダーに搭載される1.8Lの2ZR-FAE型エンジンは、バルブマチック機構に改良を加えたほか、やはり新開発のスーパーCVT-iと組み合わされることで、103kW/172N・mの動力性能を発生し、JC08モード燃費は16.6km/Lへと向上させている。CVTには7速スポーツモードも備えられる。
このほか新しいプラットフォームの採用に合わせてシャシー性能を磨き上げ、前後のサスペンションに新規チューニングを施したほか、切り始めから手応えが立ち上がるステアリングフィールなどを実現した。
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