トヨタ アクア 試乗レポート(後編)/河口まなぶ(1/2)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:島村栄二
フランス車の香りが漂うアクアのエクステリア
ひと目見て、デザインが良くなってきたと思えた。もちろんそれはヴィッツに比べて背が低いことで、相対的にワイドに見えることもある。
しかしディテールまで含めてどこか好印象を覚える。いやよく見れば、アクアを構成するディテールはこれまでのトヨタにも在ったもの。にも関わらず好印象を生むのは、ほんの少しのバランスの違いだろうか?
そして同時に感じたのは、ラテンのコンパクトの香りがする、ということ。
トヨタのバッジを変えたら、まるでシトロエンとかルノーとかにあっても不思議じゃない・・・失礼な言い方かもしれないが、そのくらい良く思える。
インテリアも同様で、ディテールにはこれまでのトヨタは確実に漂っている。つまり、チープな部品も見受けられる。
でも上手くまとまっているんじゃないか、と思う。写真ではデザインし過ぎなセンターコンソールも、実際は思ったより鼻につかなかった。
そうして僕は自問する。「なんでデザインに対して好印象なのだろうか?」と。
そして出た答えは、自分のコンパクトカーに対する期待値をしっかりと満たしてくれているからだと当たり前の結論に至った。つまり、デザインとクオリティのバランスに納得がいっている。
そしてこれはおそらく、ヴィッツと比べて・・・という部分が大きい。確かに比べたら、ヴィッツはアクアよりも遥かに安い。しかし、あのデザインとクオリティのバランスは僕の中ではNGだったということだ。いくらアクアより40~50万安かろうが。
それはつまり、結局のところはコンパクトカーであっても、ある程度のクオリティは欲しいという正直な気持ちに端を発している。だって、ヴィッツだと正直クルマに乗るのが寂しくなるが、アクアならどこか楽しげなのが本音だもの。というわけで、内外装は好印象だった。
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