テスラ モデルS 氷上試乗レポート/川端由美(1/2)
- 筆者: 川端 由美
しかし、市販第二弾となる「モデルS」の発表後は加速度的に自動車メーカーへと正緒しつつある。
2012年に元GMとトヨタの合弁工場の跡地に新工場を設立し、年産2万台の体制を敷き、いわゆる「量産」をスタートした。工場では、原材料のアルミ・ロールからボディの組み立てまで、一貫した生産を行っている。大型のパネルも成型可能な6軸の油圧プレス機に加え、電池パック、内装の組み立て、プラスチック部品の成型まで備えている。
生産体制もさることながら、「モデルS」のクルマとして出来が素晴らしい。
1回の充電で走れる距離は約390~500kmと十分な実用性を確保した一方で、最上級のハイパフォーマンス仕様となる「P85」は0−100km/hを4.2秒で加速と、スポーツカー並みの動力性能を誇る。
当初、走行距離が300km以下のエントリーグレードを5万ドル以下で発売して話題になったことも記憶に新しいが、いざ、フタを開けてみると、最廉価版を注文した人がほとんどいなかったため、航空会社さながらに「無償アップグレード」を行った。その結果、60kWhのリチウムイオン電池を積んで約390kmの巡航距離を謳う「60」が事実上のエントリーモデルとなる。
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