“即日完売”の伝説を生んだスバル WRX STI「S207」試乗レポート(3/5)

“即日完売”の伝説を生んだスバル WRX STI「S207」試乗レポート
スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] 画像ギャラリーはこちら

S207の存在は“歌舞伎や能のような伝統芸能の域”に達している

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール]とマリオ高野氏

今回のS207の性能的なハイライトである328馬力のパワーやエンジンパーツのバランス調整、ボディ&シャシーの補剛などについての内容はおおむね想定の範囲内であり、筆者としては正直、スペックや装備一覧表を見て度肝を抜かれるようなところはありませんでした。

しかし、ここでもSTIコンプリートカー専用パーツやチューニング技法が生み出された経緯や背景、表面的な数値などには現れない“ドライバーを悶絶させる味わいの濃縮度”がさらに高まっていることへの期待感が強烈な訴求力として輝きます。

サスペンションのボルトひとつとっても、門外不出のノウハウで締められていることへの憧れや愛着が昂るのです。

そうした付加価値により、総額700万円弱の価格を激安に感じさせ、400台が即日完売してしまうほどの魅力的なクルマに仕立て上げる職人技と、その巧みの職人技が生み出すホンモノの味に凄さがあるといえるでしょう。

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE

S207の存在は“歌舞伎や能のような伝統芸能の域”に達しているのです。そんな日本車は他にありません!

総額700万円弱を激安に感じさせる味わいは、樹脂一体型のパネル構造で体全体を包み込むようにホールドする専用のレカロシートに腰掛け、専用ウルトラスエード巻きのステアリングを握るだけでも十分に得られ、このクルマがホンモノである予感が高まります。

そして、タイヤが転がりだした瞬間から感嘆の声を嗚咽のように漏らしながら、その予感は確信に変わることでしょう。

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「WRX STI」と「S207」の違いは

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール]

「S207」と標準の「WRX STI」を乗り比べた決定的な違いは、動き始めのしなやかさです。

WRX STIでは、乗り始めた直後は街乗りでは硬過ぎ、かつ重々しすぎると思うほどの戦闘的な雰囲気に軽く打ちのめされ、その後、少しづつ身体に馴染んでだんだん心地よくなるのですが、S207では身体が戦闘マシンに順応するまでの時間を必要としません。

S207は、WRX STIと同様の戦闘的な引き締まり感に満ちあふれながらも、無駄な動きに揺さぶられることなく、絨毯の上を滑るように転がっていく感覚に浸れます。凹凸を乗り越えると、ステアリングを握る手にはそれなりの衝撃が伝わりますが、乗員の腰や背中、尻には路面からの入力が伝わることはなく、インフォメーション性とコンフォート性の両立の塩梅が絶妙であることがわかります。ステアリングを握る運転者よりも、助手席や後席の乗員のほうが快適だと感じるかも知れません。

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール]とマリオ高野氏

そしてステアリングフィールは、スバル車史上もっとも幅広となる255タイヤによる接地面積の拡大とギア比のクイック化、および強くてしなやかなボディとシャシーにより鋭敏を極めた操舵レスポンスによって、まるでステアリングシャフトやギアボックス自体の剛性が高まったかのような手応えを感じます。

脳からの指令が自分の手とクルマの前輪に同時に伝わっているのではと思えるほどに応答遅れのない、独特な人車一体感はS207ならではでしょう。

たとえば、「マツダ ロードスター」などでは人馬一体感という言葉がよく使われますが、S207は自分の身体のパーツとクルマのパーツがダイレクトに結合したような、機械的な一体感が得られます。

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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