“即日完売”の伝説を生んだスバル WRX STI「S207」試乗レポート(2/5)

“即日完売”の伝説を生んだスバル WRX STI「S207」試乗レポート
スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール] 画像ギャラリーはこちら

スバル車の歴史に新たな伝説を刻んだ「S207」

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE YELLOW EDITION [サンライズイエロー]スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE YELLOW EDITION [サンライズイエロー]

S207は受注が開始された僅か1日で、限定の400台に対しておよそ680名の希望者が殺到。

そのために翌日行われた抽選において、第一希望として集中したのが限定100台の「S207 NBR CHALLENGEPACKAGE“YELLOW EDITION”」で、次に「S207 NBR CHALLENGE PACKAGE」。標準仕様の「S207」については比較的当選しやすかったようですが、それでも300名近くの方が抽選に漏れてしまいました。

受付初日だけでこの人数ですから、潜在的にはもっと多くの方がS207を本気で欲していたと考えられます。

先着順ではなく厳正な抽選ということで、たとえば歴代Sシリーズをすべて買ってきた太い顧客でも入手できなかった、というケースがあったかも知れませんし、受注受付前から「即日完売必至」がウワサされていたので、中には投機に近い感覚で注文を入れた販売業者が居た可能性もあります。

買えるのに買えなかった純粋なスバルファンの方には、本当にお気の毒だったとしかいいようがありませんが、そういう問題も含め、S207は新たな伝説を刻んだ歴史的なスバル車として語り継がれることになりそうです。

また、今回の即日完売の結果を受けて、S207は「一部のスバルヲタクが熱狂的に支持しただけのクルマではない」ということもハッキリしました。

これはあくまで筆者の肌感覚であり、裏付けのある統計データをとった上での話ではありませんが、大昔から高級車を販売してきたブランドと違い、従来のスバル車の客層は基本的に庶民的なユーザーが多いはずです。それゆえに、総額700万円に迫るクルマが即売したのは、多くの欧米ブランドの高性能車ユーザーの食指をも動かしたからに違いないでしょう。

このことはいずれ、S207のオーナーさんを取材する機会にて確認できるはずです。

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「S207」を購入することで手に入れられるのは、スバルが長年の戦いで得た“誇り”

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE [WR・ブルー・パール]

そんなS207ですが、果たして本当の凄さはどこにあるのでしょうか?

スバリストだからこその極めて客観的な視点から見た場合、誤解を恐れずにいうと、現行型のWRX STIは20年以上前の初代WRXのSTIバージョンから、実は根本的にはあまり大きく変わっていないといえます。

エンジンは細かくリファインし続け、ボディとサスペンションの剛性は飛躍的に引き上げられてきたので、もちろん動力性能や操縦性、安定性は初代とは比較にならない別次元の高さにありますが、基本的なメカニズムに大きな違いはありません。

スバル WRX STI「S207」NBR CHALLENGE PACKAGE

プラットフォームは3世代分刷新されたものの、強くなった分だけ重くなり、EJ20エンジンとDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)と呼ばれる駆動系は初代モデルから、TY85系の6速MTは2000年発売の2代目モデルから採用されたもので、それ以降、画期的と評せる新しいメカは投入されないまま、世界の舞台で世界の競合車としのぎを削りながら地道な熟成を重ねてきたクルマなのです。

基本的には既存技術の熟成だけで20年以上の長きにわたり2リッター級スポーツモデルの世界トップクラスの性能と人気を維持して来られたのは、“常に挑戦し続けてきた”という、スポーツモデルの存在意義や歴史的な背景に魅力があるからです。

世界のクルマ好きたちは「WRXの戦う姿勢」と「挑戦によって得られた有形無形の財産」に共感し、リスペクトしてきました。WRXを買うということは、目の前にあるクルマの性能や品質、機能性に加え、スバルが長年挑戦し続けたことで得た“誇り”を手に入れることにほかなりません。

逆にいうと、オーナーが日々ステアリングを握るたびに得られる誇りのためにスバルは戦っているといえます。

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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