ホンダ オデッセイHVはライバルを圧倒する低燃費!価格次第で激売れか、苦戦か
- 筆者: 国沢 光宏
圧倒的低燃費でライバルに迫れるか!?
ホンダは12月25日から自社Webで新型「オデッセイハイブリッド(以下:HV)」のティザー(前宣伝)を開始した。
トヨタの場合、アルファード&ヴェルファイアというLクラスミニバンがトヨタ全体の稼ぎ頭(平均車両価格500万円を超える)になっているのに対し、ホンダはLクラスミニバンのエリシオンとオデッセイを統合したにも関わらず伸び悩んでいる。HVの追加で何とか盛り返そうという作戦か。
気になるハイブリッドシステムは、アコードHVにも採用されている2モーター式。改めてこのHVシステムを紹介しておく。
通常の走行はエンジンを掛け、直結しているモーターで発電。その電力で駆動用モーターを回す。発進時や軽負荷の巡航時、減速時はエンジン(発電機)を止め、駆動用バッテリーと駆動用モーターだけを使って走るシリーズハイブリッドとなる。
高速道路など一定速巡航時のみ、エンジンをドライブシャフトと直結し、燃費を稼ぐ。車重の大きいクルマにとって最も効率の良いハイブリッドだと評価されており、実際アコードHVは、ほぼ同じ車重のトヨタ カムリHVのカタログ燃費23.4km/Lに対し、30km/Lという圧倒的な差を付けた。実用燃費でもアコードHV優性。
カタログ燃費は26km/L、あとは価格次第か
今度登場するオデッセイHVのカタログ燃費は26km/Lと公表されている。これはライバルとするアルファードHVの18.4km/Lや、エスティマHVの18km/Lを圧倒する数字だ。
実燃費をカタログ値の65%としたなら、オデッセイHVは16.9km/Lとなり、アルファードHVの12km/Lを圧倒。ディーゼルエンジンと同じくらい燃費の良いパワーユニットになると考えていい。
しかし、問題は価格。いくら燃費が良くても、普通ガソリン車と大きな差がついたら意味なし。ホンダの2モーター式ハイブリッドはアコードの価格を見るとトヨタ式より大幅に高い。
カムリHVとアコードHVの価格は、30万円くらい違うのだった。カムリHVも好調と言えないが、アコードHVの販売台数を見ると次期型を日本で売らないのも当然だと思える。
同じことをやったらどんなに燃費が良くてもオデッセイHVだって売れない。ということで価格設定が大いに気になるところ。
アルファードの価格差を見ると、大雑把に言って2.5リッターガソリン車と55万円差。普通のエンジンを積むオデッセイ・アブソルートは331万円なので、380万円台か?
アルファードHVよりは安いがそれでもオデッセイハイブリッドも絶対的な金額を考えたら安くない。
価格次第では苦戦するかもしれません。
[Text:国沢光宏]
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