ポルシェ 911GT3 海外試乗レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:ポルシェ・ジャパン
原点はサーキット。新しいGT3ストーリーのはじまり
まずは成田空港からドイツまで一気に飛んだ後、さらに乗り継ぎでイタリアへと向かう――そんな長距離・長時間の空の旅がしかしいつもよりもグンと短いように感じられたのは、ちょうどひと月ほど前に新型ジャガーXKに乗るために南半球にある"地の果て"へと向かうという鮮烈な経験をしたためばかりではなかったはずだ。確かに、国際試乗会に向けて日本を経とうというすでにその時点から、普段のそうしたイベントの場合よりも気分が高揚していたのも事実と告白をしなければならないのだが・・・。
ステアリングを握る遥かに以前の段階からそんな熱い気持ちを味わわせてくれた「そのクルマ」とは、ポルシェの新型911 GT3。そう、先日開催されたジュネーブ・モーターショーの会場でやはり新しい911ターボと並んで発表をされたのがこのモデルに、嬉しくもいち早く乗れる機会が訪れたのだ。
当時はまだ"限定モデル"という扱いの下、初代の911 GT3がデビューをしたのは1999年の事。そんなこのモデルに対して『サーキットに最も近い911』という表現を使う事が出来たのは、そこに積まれたフラット6エンジンが「その前年のル・マン24時間レースを制したユニットのディチューン版」という血統の持ち主であった事からも当然だろう。そして、GT3は今再び、新しいストーリーを作り出そうとしている。「997型の911」に設定をされた今度のGT3は、そのセールスが継続的に行われるいわゆる"カタログ・モデル"へと昇格。そしてもちろんそんな今度のモデルも従来型の場合と同様、「最もサーキットに近い…」という例のフレーズがあてはまるキャラクターの持ち主として誕生する事になったのだ。
とは言え、既存の911シリーズ以上に切れ味の鋭い走りを狙った新型GT3の特徴は、そんな"サーキット生まれ"の心臓だけに依存をするわけではもちろんない。例えば、走り、曲がり、止まる…という全ての運動性能に大きく貢献をする軽量化に徹底的に取り組んだ事も大きな特徴のひとつ。トランクリッドとドアはアルミニウム製で、その軽量化効果は「スチール製の場合に対してほぼ20kgに及ぶ」というもの。
いやでもコンペティティブなムードを盛り上げるボックス型の大きなスポイラーが与えられたリアのエンジンフードにも、軽量化を目的としてプラスチック素材が用いられている。リアシートは取り外されて"2人乗り仕様"とされた上に、通常のスポーツシートのおよそ半分のわずかに10kgプラスという重量のカーボンファイバー製骨格を持つバケットシートを、あのカレラGTから譲り受けてオプション設定。かくして、カレラ・シリーズ以上に"走り"という部分にフォーカスされて作り込まれているのがこのGT3というわけである。
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