【解説】メルセデス製2リッターターボ搭載!日産「新型スカイラインターボ 200GT-t」新型車解説/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
新型スカイラインに2リッター直4ターボモデルが追加!エンジンはメルセデス製!
「日産、ダイムラーと業務提携」
そんなニュースを聞いても、これまでは何がどのように変わったのか今ひとつ分かりにくかった。
それが先ごろ、商品としてユーザーにハッキリと示されたのだ。2014年5月26日に発表された「日産 スカイライン 200GT-t」である。
注目すべきは、搭載されているエンジン。いわゆる「ダウンサイジングターボ」で、2リッターエンジンにターボを装着する。これがメルセデス・ベンツ製になるわけだ。
ちなみに、新型スカイラインは昨年2013年11月に発表されたのだが、この時点で搭載されているエンジンはV型6気筒3.5リッターのハイブリッドのみ。ガソリンモデルは先代の2.5リッターモデルを先ごろまで継続生産していたが、これを終了して新型スカイラインに2リッターターボが積まれた。
新型スカイラインでは、「3.5リッターV6ハイブリッド」と「2リッターターボ」の2種類のエンジンを選ぶことが出来るようになったのだ。
新型スカイラインターボ 200GT-tが搭載するエンジンの内容は、直列4気筒のツインカムで、総排気量は1991cc。内径×行程の数値は83×92mmとされ、メルセデス・ベンツ EクラスのE250などが搭載するエンジンと同じだ。
最高出力は211ps(5,500rpm)、最大トルクは35.7kgf-m(1,250~3,500rpm)。E250の数値に比べると、最大トルクの発生回転数が若干異なるが、それ以外はほぼ同じだ。メルセデス・ベンツのエンジンを移植したと考えて良い。
ノーマルタイプのガソリンエンジンに当てはめると、最高出力の数値は2.5リッタークラスだが、最大トルクは3.5リッター並になる。E250の車両重量は1,700kg、スカイラインターボ 200GT-t タイプPは1,670kg。トランスミッションは両車ともに7速ATだから、動力性能もE250に近いと考えられる。
JC08モード燃費は、新型スカイラインターボ 200GT-t タイプPが「13km/L」、ベーシックな新型スカイラインターボ 200GT-tは「13.6km/L」。メルセデス・ベンツ E250は「15.5km/L」だから、新型スカイラインターボの燃費は少し見劣りする。
このあたりはギヤ比によっても変わるが、最も大きな違いは燃焼の制御が異なることだ。
メルセデスベンツE250のエンジンは、走行状況によってリーンバーン(希薄燃焼)にも切り替わるが、スカイライン200GT-tにこの制御はない。開発者によれば「スカイライン200GT-tはパワフルな運転感覚を重視したので、メルセデスベンツE250のような希薄燃焼は設定しなかった」と言う。
基本的には同じエンジンでも、メルセデスベンツE250が搭載するのは燃費も加味した実用型、スカイライン200GT-tはスポーティ指向といえるだろう。
だからスカイライン200GT-tは、車両重量が少し軽いのに燃費数値が下まわった。車種とグレードの性格に合わせて、エンジンフィーリングと燃費性能を変えている。
それでも継続生産していた先代スカイラインの250GTは、最高出力が225ps(6,400rpm)、最大トルクは26.3kg-m(4,800rpm)、JC08モード燃費は「11.4km/L」であった。
なので、新型スカイラインターボ 200GT-tは最大トルクが136%に向上し、燃料代は84%くらいに抑えられる計算が成り立つ。エコカー減税は、平成27年度燃費基準を達成したので、購入時に納める自動車取得税が60%、3年分の自動車重量税が50%減税される。
注意したいのは使用燃料で、プレミアムガソリンを使う。現行型のハイブリッド、先代型の250GTも同様だが、レギュラー仕様にはならない。また、350GTハイブリッドには後輪駆動の2WDのほかに4WDも用意するが、200GT-tで選べるのは2WDのみだ。
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