ル・マン復帰の日産、ドライバーにGTチャンピオン“松田次生”の起用を発表

日産のル・マン参戦のカーナンバーは21、22、23に決定!

Nissan GT-R LM NISMO
松田次生選手最終戦茂木 2014 スーパーGT

日産は、ル・マン24時間レース参戦に投入するNissan GT-R LM NISMOを駆る3人のドライバーをACO(西部自動車クラブ:ル・マン24時間レースの主催者)によるシーズン前の記者会見で発表した。

世界耐久選手権(WEC)には2台がエントリーし、ル・マン24時間ではもう1台のエントリーをし、計3台となる。この3台のマシンのカーナンバーが#21(ル・マン)、#22、#23(WEC)となることが明らかとなった。

16年ぶりにル・マンに参戦する日産の注目のドライバーラインナップは全部で9名。今回発表となったのは松田次生選手、ハリー・ティンクネル選手(英国)、オリビエ・プラ選手(フランス)の3名。なお、3台のNissan GT-R LM NISMOのドライバー組合せについては、全てのドライバーが発表されてから明らかとなる。日産のエースナンバーである23号車に乗るのは一体誰なのか、注目が集まっている。

松田次生選手は日本でレーシングキャリアを築き、昨年は#23 MOTUL AUTECH GT-RでSUPER GTのGT500タイトルを獲得。松田選手が日産のスーパーGTファミリーから選ばれた一方、ティンクネル選手とプラ選手はLM P2から日産のLMP1マシンのドライバーへとステップアップした。

◎関連記事:2015年ル・マン復帰の日産、「NISSAN GT-R LM NISMO」を世界初公開 ~前代未聞の“FFモデル”で参戦!~

オリビエ・プラ選手 ハリー・ティンクネル選手 松田次生選手

▼各選手の経歴とコメント

松田次生

2014年に#23 MOTUL AUTECH GT-RでSUPER GT でタイトルを獲得した現GT500チャンピオン。チームメイトのロニー・クインタレッリと共に、11月にツインリンクもてぎでの最終戦に勝利して、ニスモに念願のSUPER GTタイトルをもたらした。

松田選手のキャリアはゴーカートで始まり、その後1998年に全日本フォーミュラ3選手権にステップアップ。そこからフォーミュラ・ニッポンに上がり、2007年と2008年にチャンピオンに輝いている。2000年以降、SUPER GT(旧JGTC)とフォーミュラ・ニッポンへの参戦を続けており、ニスモチームでは最も経験豊富なドライバーのひとりである。

コメント

「Nissan GT-R LM NISMOでル・マンに参戦できることになり、とても光栄に思っています。ル・マン24時間レースは、子どもの頃からの憧れでした。世界屈指の過酷なレースであることは分かっていますが、だからこそ挑んでみたいと思うのです。昨年日産エンジンを搭載したLMP2マシンで2回レースに参戦した経験を活かして、この新しい挑戦を成功させたいと思っています。非常にチャレンジングなレースですが、この挑戦に臨む機会を与えてもらったことに今からワクワクしています。出場するからにはレースでいい結果を収められるよう、全力で頑張ります」

ハリー・ティンクネル

ティンクネル選手のLM P2マシンでのスキルは、2014年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズで脚光を浴びた。ポールポジションを2回獲得したほか、ル・マン24時間ではLM P2最速のドライバーとして安定した速さを披露し、伝統の24時間耐久レースでクラス優勝を獲得。この2014年のパフォーマンスは、シングルシーターのレースからシーズン序盤にスポーツカーにスイッチしたばかりとは思えないほどの内容であった。

カートで存分に基礎を磨いたティンクネル選手は、2008年の終盤にシングルシーターの世界へと入る。すぐにフォーミュラ・ルノーUK選手権で頭角を現し、表彰台の常連となった。フォーミュラ・ルノーからフォーミュラ3にステップアップしたティンクネル選手は、まず英国シリーズに、その後ヨーロッパでも好リザルトを続けた。速くてミスをしないドライバーとして定評のあるティンクネル選手は、超激戦区のLM P1レーシングの世界でもその本領を発揮することが期待されている。

コメント

「大手メーカーとの契約は初めてです。カートをしていた頃から夢を見ていたことです。素晴らしい歴史と実績を誇る日産ファミリーの一員になるのは素晴らしいことですし、これが長く充実した関係の始まりになることを願っています。4つの大手メーカーがサーキットでしのぎを削るなど、スポーツカーレースは大変盛り上がっています。このカテゴリーの新たな黄金時代に一役を担えるなんて、最高です。スポーツカーレース関係者にとって、素晴らしい機会です。日産からこの素晴らしい機会を与えていただきました。テストに臨むこと、そしてその後に控えるトップクラスでの初めてのル・マンに参戦することを楽しみにしています。9歳の時からテレビで観てきたマーク・ウエーバーやアンソニー・デビッドソンを相手にレースをすることができるのです!」

オリビエ・プラ

シングルシーターでレーシングキャリアを始めたフランス人のオリビエ・プラ選手は、ここ数年、スポーツカーレーシングでその実力を高く評価されている。日産が初めて注目したのは、OAKレーシングがエントリーさせるLM P2マシンで参戦した時のこと。ニスモがチューンした日産VK45DEV8エンジンが搭載されていた。

プラ選手は模範的なスポーツカードライバーで、総合的な速さと安定感を備えており、それが耐久レースでの活躍につながっている。2014年はNo.26リジェ・ニッサンを駆り、FIA世界耐久選手権8戦中6戦でLM P2のポールポジションを獲得。4勝のほか幾度となくファステストラップをマークしたが、プラ選手とチームメイトは選手権タイトルを逃しており、2015年は成功に向けての意欲が高まっている。

コメント

「このようなプログラムに参加できるなんて、最高の気分です。ドライバーとしてとても大きな意味を持ちますし、大変誇らしい気分です。日産のワークスドライバーになれて嬉しいですね。とてもエキサイティングな挑戦ですし、準備は万端です。特にこの3年間はLM P2の競技レベルが非常に高くなってきていましたので、LM P1への修業として完璧な場所となりました。私にとってはかなり新しい経験になると思います。サーキットでは今、LM P1のマシンはエネルギー回生システムや燃料使用ルールなどによりとても洗練されているので、戦略面では取り組むことが沢山あります。サーキットの外では、LM P1クラスは間違いなくメディアからの注目を集めますので、忙しいシーズンになりそうです。ル・マンで勝ちたいと思っていますし、日産とならそれができると思っています」

ダレン・コックス氏のコメント (ニスモ・グローバルヘッドオブブランド・マーケティング&セールス)

「日産で活躍を収め、若さと経験の両方を兼ね備えたドライバーを日産ファミリーから選りすぐりました。松田は、昨年のSUPER GTチャンピオンです。ハリーとオリビエは、日産/ニスモのエンジンを搭載したLM P2マシンでプロフェッショナルなパフォーマンスを発揮してくれました。このような素晴らしい耐久レーサーを私たちのLM P1プログラムに迎えることをうれしく思いますし、私たちが誇るグローバルな才能に世界のトップを目指す挑戦をさせることは大きな喜びでもあります」

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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