ホンダ フィットハイブリッド 新型車解説

  • 筆者: オートックワン 編集部
  • カメラマン:佐藤康彦
ホンダ フィットハイブリッド 新型車解説
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燃費は「30km/L」、コンパクトカー初のハイブリッド車がいよいよ発売!

フィットハイブリッド

ホンダがいよいよ逆襲へ向けて動き出した。

今や日本のベストセラーカーとなるほどの人気と販売台数を誇るフィット。そのフィットがマイナーチェンジを期に、新たにハイブリッドモデルを追加してきたのだ。

現在自動車業界は、エコカー補助金の終了により、活気がなくなりつつある。ディーラーへの客足も途絶え、先月9月前半とは打って変わっての客の減り様だという。

確かに補助金は終了したが、エコカー減税までもが終わったわけではない。新聞やテレビで補助金終了ばかりが報道され、あたかも新車購入時の支援サービスはもう受けられない・・・。そんな誤認識をしている人達がとても多い気がしてならない。

現代人の情報への敏感さには感心させられるが、エコカーの国からの補助が完全に途絶えたわけではないことを、ここで改めて記しておきたい。エコカー減税はまだまだ受けられるのだ。

さて、話は変わって本題のフィットハイブリッドだが、発売までは色々な憶測が飛びかった。我々メディアも何が真の情報なのかと錯綜の毎日。燃費はインサイトよりも悪い!とか、金額は200万円前後もするだとか・・・。フィットハイブリッドの購入を考え、コレらを耳にした人なら、落胆した人達もきっと多かったと思う。

だが蓋を開けてみればどうだろうか。

フィットハイブリッド
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気になる燃費は10.15モードでリッター30km/L、JC08モードで26km/Lと、インサイトと同じだ。これは同時にマイナーチェンジを行った他のフィットのグレードと比べても、プラスリッター6km/Lの差にある。

フィットハイブリッドの開発者によれば、正直この燃費数値を出すにはかなり苦労したとのこと。そもそもフィット自体のボディーはインサイトに比べ空気抵抗が悪いデザイン。

そのためにフロントバンパー、フロントフェンダー、リアバンパーの意匠をこのマイナーチェンジで総変更を行い、さらにはボディ下にアンダーカバーを装備。タイヤもフィットハイブリッド専用の転がり低減が低いタイヤを装着するなどして、空力向上をはじめとする全ての抵抗を低減させ、なんとかこの数値を達成できたのだという。

その他にも、エンジンではフリクションの低減を行い、CVTではCVTフルードウォーマーを追加するなど、後発なのにインサイトより燃費が悪くては話にならないとして、血も滲むような試行錯誤がおこなられたという。

そしてやっぱり気になるのは値段だ。

このフィットハイブリッドには3つのグレードが用意されている。

●ハイブリッド(CVT):159万円

●ハイブリッドスマートセレクション(CVT):172万円

●ハイブリッドナビプレミアムセレクション(CVT+パドルシフト):210万円

上記は全て税込み価格で、ベースグレードは160万円を切る価格だ。

ここで少し見ていただきたいのが、価格と燃費の差だ。フィットの13G(CVT)が123万円でリッター24.5km/L。これに対してフィットハイブリッドのベースグレードが159万円でリッター30km/L。ずばり36万円の価格差で、リッター5.5km/Lの差。みなさんはこれをどう考えるか。

ちなみに同じハイブリッド同士でみてみると、インサイトのベースグレードは189万円。

しかも燃費は同じリッター30km/L。ただでさえ-30万円の割安価格で提供されるフィットハイブリッドは実に魅力的と考えられる。ただフィットハイブリッドはコンパクトボディの為、ラゲッジ容量では不利になるが、インテリアの質感や、定評のある運転しやすい操作性など、評価すべき点はフィットハイブリッドに軍配は上がる。

転んでもただでは起きないホンダのど根性魂は、再びフィットというリーサルウェポンにハイブリッド爆弾を搭載し、トヨタプリウスからの王座奪還を目論む。

フィットハイブリッドの登場で、この冷え切った日本の自動車市場に「喝」なる衝撃をもたらしてくれることを切実に願うばかりである。

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監修者MOTA編集部

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