バッテリーの寿命を延ばすと言われる「パルス充電」ってどのくらい効果があるの？【教えて！MJブロンディ】
- 筆者： 清水 草一
バッテリーの寿命を延ばすと言われる「パルス充電」ってどのくらい効果があるの？
最近購入した新車がアイドリングストップを頻繁にすることから、バッテリーの消耗が気になっています。数年後の交換費用が心配です。
最近、バッテリーの寿命を延ばす働きのあるパルスを使用した充電器のようなものがあることを知りました。
バッテリーの能力をどの程度維持する効果があり、寿命がどのくらい延びるものなのか、投資の分を取り替えせるのか、購入するとしたらどのような点に注意すればよいのか教えてください。
其の疑問、MJブロンディがお答え致します！
うおお、gosyorunさんはなんて研究熱心なんでしょう！すばらしいです。私はそんな充電器があるなんてまったく知りませんでした。申し訳ありません。
アイドリングストップは、確かに市街地での燃費を1割以上向上させてくれますが、バッテリーの値段が通常よりずっと高いので、その交換代の負担を考えたら、コストダウンの効果はほとんどないか、逆にコストアップになる可能性もあります。
ただそれは、アイドリングストップ用の大容量バッテリーの値段が、現時点ではまだ高いからであって、今後多くのクルマが交換時期を迎えると、大量生産効果によって値段が下がってくるはず。ただ、どれくらい下がるかまでは読めない。つまり、未知数なわけです。
通常の車載用バッテリーの劣化は、大電力の充放電時に進むと言われていますね。つまりスターターを回す時です。もちろん長期間乗らずに放電させてしまうのはもっと最悪ですが、それは今回は関係ありません。
ということは、アイドリングストップする回数を減らせばいいわけです。ゼロにしたらアイドリングストップの意味がなくなってしまいますが（笑）、そこは工夫次第です。
たとえば一時停止の多い住宅街を走行する時は、一時停止のたびにアイドリングストップしないように切っておく。15秒以上停止しないとガソリンの節約にはならないと、以前マツダはアナウンスしていましたし、超短時間のエンジン停止は逆効果なわけですから、そういうのを避けるよう心がけ、こまめにアイドリングストップボタンをＯＮ／ＯＦＦする。これはひとつの方法ですね。
そしてもうひとつの方法が、劣化したバッテリーを再生させる「パルス充電」などの方法なんですね。バッテリーの電極に付着したサルフェーションを、パルス充電で剥がすことによりバッテリーが復活するというメカニズムだそうですが、これはどうやら効果があるようです。
家庭用のパルス充電器は、通販なら１～２万円ですから、バッテリーよりはるかに安く、当然ながら繰り返し使えます。これでバッテリーの寿命が１．５倍になれば、バッテリーの価格によっては確実に安上がりですね！数カ月に一度、この充電器で家庭用コンセントから充電すれば、バッテリーの寿命を相当長くすることができそうです。
具体的にどれくらい長くできるかは、ケースバイケースでなんとも言えませんが、5割くらいは伸ばせる可能性が高いでしょう。もちろんバッテリーの劣化原因はサルフェーションだけでなく、他にもいろいろありますし、どの程度効果があるか公的なテストはないのではっきりしませんが、ネット上では、それなりの効果が報告されているようです。駐車場に電源がない場合は、エンジンルームに設置する小型タイプもあります。
購入に際しては、バッテリー価格をディーラーに尋ねて、それとの折り合いを見ることが重要でしょう。
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか！？』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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