リアウィンドウや後部座席のスモークドグラスってどこまでOKなの?
- 筆者: 清水 草一
リアウィンドウや後部座席のスモークドグラスってどこまでOKなの?
清水先生はじめまして!
最近、国産新型車の多くが、リアウインドウや後部座席のサイドウインドウにスモークトグラスを採用しているようです。貨物車は別としても、乗用車にしては窓の色が濃すぎるように感じているのは私だけでしょうか。特に都市部では車高の低い車に乗る私にとっては視界が遮られるように思えることもあり、また、遠方で借りたレンタカーでは夜間の後退に少し不便を感じることもあります。買い替えを検討している自分にとって、リアウインドウの透明度が結構重要な要素になりつつありますが、法規制はどのようになっているのでしょう?
あるいは、室内温度の上昇を少しでも避けるためにあのような濃い色になっているのでしょうか。ご教示いただけましたら幸甚に存じます。(ヤスキチさん)
其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!
実は私、今年買ったアクアに、初めてスモークドフィルムを貼りました。サイドウィンドウはともかく、リアウィンドウにあまり濃いフィルムを貼ると後続車の視界を遮り、追突を食らう危険性が若干高まる気がするのと、夜バックするときにも不便と思って、ディーラーに「リアは色の薄いのにしてね」と頼みました。
実は後席サイドだけでも十分と思っていたのですが、リアウィンドウを省いても値段は同じだし(ケチくさくてスイマセン)、色の薄いのがあるというので、注文した次第です。
ところが、納車されたアクアのウィンドウフィルムを見たら、サイドもリアもあまり見分けのつかない濃さ!
「リアは色を薄くしてくれって言ったじゃない!」「いえ、これで薄い方なんですよ」「そうなの!?」
よく見れば、サイドよりは少し薄い色のフィルムでした。この程度の差なのかぁ……。
ですが、その程度の差でも効果はあったようで、夜バックするときに不便は感じません。後続車からも、濃い色よりは若干は先の視界が効くようです
というように、私もヤスキチさんと同じようなことを思っていました。ただ、ウィンドウフィルムの濃さに厳しい規制があるのは、フロントウィンドウと前席のサイドウィンドウだけで、後席サイドおよびリアウィンドウは制限ナシ。完全に塞いで見えなくしてしまっても、法規上OKです。
パネルトラックを見ればわかりますが、後方はサイドミラーでしか見えません。もちろん後続車も前方の視界が効きません。乗用車だからといって、リアウィンドウ越しに前が見えなければいけないという決まりはなく、強制するのも不合理なのです。ステーションワゴンも、荷物を満載したら、視界的にはリアウィンドウを塞いだのと同じことになりますしね。
ではなぜメーカーあるいはディーラーは、これほど濃いウィンドウフィルムを純正オプションで用意するのか?
その理由は、「その方が乗員が快適だから」でしょう。
サイドウィンドウの場合は、ある程度色が濃い方が、まぶしさや日焼け、車内温度の上昇を効果的に防ぎつつ、車内から外の景色は十分楽しめます。私がウィンドウフィルムを貼ったのはアクアが最初だったんですが、「こんなに快適だったのか!」と驚きました。それまでは、市販の吸盤式サンシェード(黒いストッキングみたいなヤツ)を使っていたので、それと比べても大違いです。
ただ、リアウィンドウについては、まぶしさ対策としてはサイドほどの必要性は感じません。リアにも貼る人が多いのは、「気温上昇対策」と「プライバシー対策」ではないかと思います。法規制がない以上、とやかく言えませんしね。
MJブロンディの「ひとりごと」
ということで、リアウィンドウに真っ黒なフィルムを貼ることはOKなのです。ユーザー側のリスクとしては、それで若干追突を食らう可能性が高まるかもしれない(具体的データはないので、あくまで可能性です)、ということです。
ただ私は、そういうクルマの後ろについた時は、無意識にいつもより少し車間距離を開けて走っています。追突されるのも嫌ですが、追突するのはもっと嫌ですから!
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