全てが新しく生まれ変わった“新生ボルボ”の第1弾!「XC90」新型車解説(3/3)

全てが新しく生まれ変わった“新生ボルボ”の第1弾!「XC90」新型車解説
ボルボ XC90 T5 ボルボ XC90 T5 ボルボ XC90 T5 ボルボ XC90 T5 ボルボ XC90 T5 ボルボ XC90 T6 ボルボ XC90 T6 ボルボ XC90 T6 ボルボ XC90 T6 ボルボ XC90 T6 ボルボ XC90 T6 画像ギャラリーはこちら

かつての特徴を再現

ボルボ XC90ボルボ XC90

インテリアはエクステリア以上に刷新され、全てのインターフェイスが新しくなった。これまでボルボの特徴であった「フローティングセンタースタッグ」から、9インチの大型センターディスプレイ(タッチスクリーン式)と12.3インチ液晶ドライバーディスプレイ+ヘッドアップディスプレイを採用した「SENSUS」を採用。コンソール上の操作ボタンを大幅に削減し、タブレット端末を操作するように、エアコンやナビゲーション、オーディオなどの車載機能を直感的に操ることが可能だ。

ちなみに大型センターディスプレイのタッチスクリーンは赤外線式で手袋をしていても操作可能である。かつて240や740などは手袋をしていても操作可能な大型スイッチが特徴の一つだったが、それを最新のモデルでも再現させた…と言うわけだ。

ボルボ XC90 T8ボルボ XC90

オーディオはイギリスの高級スピーカーブランド「バウワーズ&ウィルキンス」との共同開発の逸品で、3モードの音響設定が可能だが、その中でもコンサートモードはイェーテボリ交響楽団の本拠地でもある「イェーテボリコンサートホール」のベストポジションと呼ばれる伝説の座席の音響環境データを収集し再現したモードだと言う。クラシック音楽を聞くならこれがベストだそうだ。

新プラットフォームの採用により居住性も大きくアップしており、フロント(インスペクションにはベンチレーション、マッサージも装着)/2列目(12cmのスライド、7段階のリクライニング、インテグレートチャイルドクッション付)はもちろん、3列目も170cmの乗員まで快適に過ごすことが可能。後席にいくにしたがってシートポジションが高くなるシアターレイアウト採用により、どの座席でも解放感のある空間となっている。

ラゲッジルームも先代モデルよりも拡大されており、シートを収納するとフラットな荷室になるのはもちろん、パワーテールゲートや車高調整機能(エアサスモデル)により、利便性も引き上げられている。

ボルボ XC90ボルボ XC90ボルボ XC90ボルボ XC90ボルボ XC90

世界初の機能や最新の安全装備を多数装備

ボルボ XC90インターセクション・サポート

ボルボ自慢の安全性能も「新シティーセーフティ」へとレベルアップ。センサーユニットはミリ波レーダー&高解像度カメラ一体式センサーユニット「ASDM(アクティブ・セーフティ・ドメイン・マスター)」を採用。カメラ視野は38.3→52.0度、解像度は従来の4倍を誇る。衝突回避・軽減フルオートブレーキは50km/hまで完全回避可能で、歩行者サイクリストの検知も可能になっている。

世界初の機能として、交差点で右折時に対向車との衝突の可能性がある際に自動でブレーキをかけ衝突を回避する「インターセクション・サポート」も設定している。

更に複数車線の複数台数をモニタリングしている全車速追従機能付きオートクルーズは新たに「オートパイロットアシスト(追従時車線維持機能)」が追加されている。アクセル/ブレーキ機能に加えて、50km/hまではステアリングも自動操作を行なう「半自動運転」も実現している。

ランオフ・ロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護システム)インテリセーフ

また、昔から衝突した際の乗員保護にも抜かりのないボルボだが、最新のボディ構造や全7席プリテンショナー付シートベルト(フロントシートは電動プリテンショナー)に加え、世界初となる道路逸脱時に乗員を保護する「ランオフロード・プロテクション」も採用。EURO NCAPでは2015年のベストインクラスを受賞している。

日本での価格は774.0(T5 AWDモーメンタム)~1009.0万円(T8 TWIN ENGINE AWD)となっている。ちなみに日本では4気筒エンジンモデルとしては最も高額かも!?

全てが新たに生まれ変わった「新ボルボ」第一弾となるXC90。プレミアムSUVセグメントは、現在は日本を含む世界の自動車メーカーがひしめきあう激戦区となっているが、その中でも独自の個性を備える注目の一台と言えるだろう。

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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