セダン復権を予感させる新型S60の魅力|ボルボ 新型S60 詳細解説&試乗レポート(2/4)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:MOTA編集部
メルセデスやBMW、アウディのセダンと勝負できるプレステージ性
エクステリアはBピラーから前はステーションワゴンのV60と共通で、後方がS60のオリジナルだ。次世代ボルボの特徴となるショートオーバーハング、長めのダッシュtoアクスル(フロントホイール中央からAピラーの付け根までの距離)、ロングホイールベースなどよるバランスのいいプロポーションをもつ。
ボルボ次世代デザインを表現したコンセプトカー3部作の中の1台「コンセプトクーペ」のイメージを上手に踏襲したリア周りのデザイン処理も相まって、ズバリ “見た目”で勝負できるセダンである事に加えて、ジャーマン3ともガチで戦えるプレステージ性を備えていると感じた。そういう意味では、単なるV60のセダン版ではなく、S60としての独自性が強まった気がしている。個人的にはB4のサブネームが与えられた3代目レガシィ(BE5)が登場した時のことを思い出した。
ボディサイズは全長4760×全幅1850×全高1435mm、ホイールベース2870mmと日本の道路環境でも扱いやすいサイズは、どちらかと言うと実用一辺倒のモデルが多い日本製セダンからの代替えも期待できそうである。
一方、インテリアのデザインは基本的にはV60と同じで、エクステリアとのバランスもバッチリだが、個人的にはキャラクターを考えると、新世代ボルボに多い明るい内装色よりも、シックな黒系のほうが似合うかも!? ちなみにホイールベース拡大(+100mm)による後席の居住性向上やトランク容量/開口部の広さなど、見た目だけでなく実用性も忘れていない部分は実直なボルボらしい部分の一つだ。
パワートレインだが、ガソリンは2リッターターボで「T4」は190ps/300Nm、「T5」は254ps/350Nmの2仕様で、駆動方式は現時点ではFFのみ。プラグインハイブリッド(ツインエンジン)はフロントをエンジン、リアをモーターで駆動を行なう電動AWDで、「T6」が253ps/350Nm+87ps/240Nmを用意。ちなみにS60はワールドワイドでディーゼルモデルをラインアップしない初めての次世代ボルボだそうだ。
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