ボルボ 限定スポーツモデル「S60 ポールスター」「V40 R-DESIGN カーボン・エディション」 試乗レポート(3/4)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:阿部昌也
昨年に続きスペシャルなコンプリートモデル「ポールスター」が再登場
もう1台のS60ポールスターは、その名のとおり、ポールスターのコンプリートモデル。昨年、日本ではS60が30台、V60が60台のみ販売された同名のモデルの2016年モデルだ。今回も台数は限定で、S60が10台、V60が40台となる。
基本的には2015年モデルとホイール以外は同一なのだけど、あらためてS60ポールスターを見てみると、あらゆるところに手が加えられていることに驚かされる。
ベースとなったのは、ボルボ最後のストレート6エンジン搭載車であるT6 AWDで、そのパワーユニットは標準仕様と異なるボルグワーナー製のターボチャージャーや専用インタークーラー、専用エキゾーストシステムなどで304ps/44.9kgmから350ps/51.0kgmまでチューンナップされている。そして電子制御式のAWDシステムや6速オートマティックのトランスミッションのセッティングも変更されている。
エンジンから足・ボディ周りに至るまであらゆるところに手が加わった本格派
サスペンション周りでは、ショックアブソーバーが任意に30段階に調整できるオーリンズ製、S60 R-DESIGNを較べてレートが80%固められたスプリング、同じく15%強化されたスタビライザー、カーボンファイバーで作られたストラットバー。ブレーキはブレンボ製の6ピストン、専用のブレーキブースターとマスターシリンダー、そして同じく専用セッティングのESCとABSなどで強化されている。
ボディ周りも同様で、フロントのスプリッターやリアのスポイラー、ディフューザーなど、空力パーツも専用開発品となる。このポールスター仕様を作るにあたって実に240以上の専用パーツを採用してるというのだから恐れ入る。
ド迫力な高性能ぶりだが、どこかボルボらしい大人っぽさがある
そこまでキッチリと手が入ってるのだから、S60ポールスター、さすがに速い。
エンジンのトルクは比較的低い回転域から立ち上がり、力強くグイグイと加速していく。低回転域で静かに走っているときには豊かなトルクで悠々と走り、サウンドも控えめだが、4000回転近くから上ではなかなか迫力のある音色でドライバーの気持ちをくすぐってくれ、トップエンドといえる5500回転辺りまで結構迫力のある加速を楽しませてくれる。
といって、その性格は途中でドカンと弾けるようなタイプではなく、滑らかな回転感を伴って自然にパワーを引き出していくような大人っぽく上品な感じ。そこが何だかとてもボルボらしいな、と思わされた。
シャシーから受ける印象もとてもよく似ていて、エンジンの性格にとてもマッチングがいいように感じられる。かなり締め上げられてるから固いことは固いのだが、変な突き上げみたいなものは感じられないし、シートがホールド性も良好でありながら肉厚で座り心地がいいこともあって、乗り味は想像していたより快適。それでいて、素直に気持ちよく曲がってくれるのだ。
[ポールスターならではのトータルチューニング・・・次ページへ続く]
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