ボルボ C30 試乗レポート/清水草一(2/2)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:柳田由人
奥様専用の「2.0e」、旦那様向けの「T5」
ラインナップはシンプルに2モデルのみ。「2.0e Aktiv」は2リッター4気筒エンジンの6速デュアルクラッチ・トランスミッション”パワーシフト”の組み合わせだ。
エンジンは特にパワフルではないし、吹け上がりが気持ちいいわけでもないが、中速トルクの太い走りは、文字通り「過不足なし」。足回りに関しては、オプションの17インチホイールを履かせるとちょっと乗り心地が固い。標準の16インチで十分だ。
クルーズコントロールや本革巻ステアリング、アルミニウムパネル、フロント・フォグランプなどを装備しながら、300万円を切る価格は相当なお買い得感がある。なにせC30は、恵まれた家庭生活を営む美しい若奥様によく似合う「オシャレなガイシャ」なのだからして。
一方、スポーティモデルの「C30 T5 R-DESIGN」は、最高出力230psを発揮する2.5リッター5気筒ターボエンジンを搭載する。ミッションは5速のトルコンATだ。
このエンジン、登場当初から特にスペックに変化はないが、なぜか猛烈に印象がよくなっていた。トルクもパワーも抜群、ヒュンヒュン回ってすごく面白い。1,500rpmから最大トルクを発生するというだけに、低速から身のこなしは実にクイック。トルコンとのマッチングもイイ。
コーナリング中にアクセルを踏みこむと、姿勢安定装置がクイクイッとノーズを内側に向けてくれて、面白くてやめられない(笑)。タイヤは18インチだが、足回りが一段高級なので、乗り心地もかえってGOOD。これで389万円というのは、決して高くないんじゃないか。
完全に奥様専用で走りは求めないというなら「2.0e」でいいが、クルマ好きの旦那様もたまに転がすというのなら、断然T5がオススメだ。ゴルフGTIあたりと互角以上の勝負が楽しめて、オシャレ度もやんちゃ度もこっちの方が上だから。
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