フォルクスワーゲン ゴルフ GTI エディション35 海外試乗レポート/大谷達也(1/2)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:フォルクスワーゲン グループ ジャパン
ただの記念モデルではない、気合いの入り方が別格だ!
クルマにあまり詳しくない人でも、“ミニ”といえば“クーパー”と返ってくるだろう。同じように“ゴルフ”といえば“GTI”と返ってくるくらい、両者の結びつきは深いのではないか?ホットハッチの草分け的存在である初代ゴルフGTIがデビューしたのは1976年のこと。
それから35年目を迎えた今年、特別記念モデルのゴルフGTIエディション35が誕生した。
いまから35年前、ゴルフGTIはノーマルのゴルフとほとんど変わらない風貌でこの世に生を受けた。おまけに、耳をつんざくような爆音を響かせるわけでもなければ、初心者には手が出ないほど運転の難しいクルマでもなかった。
ただし、走らせると飛び切り速かった。当時、速度制限のないドイツの高速道路“アウトバーン”で、追い越し車線を我が物顔で走っていたのは大排気量エンジンを積む大型セダンかハイパワーエンジン搭載のスポーツカーのどちらかだった。
ところがゴルフGTIは、見た目には何の変哲もないコンパクトカーなのに、時には何倍も高価な高性能車を追いかけ回したり、ぶっちぎって見せたりした。それがあまりにも痛快で、瞬く間にGTI人気は広まっていく。
おかげで、当初5000台のみが限定生産されるはずだったGTIは、2代目ゴルフ以降も綿々と作り続けられ、その累計生産台数は間もなく200万台に達するという。いまではポロにもその名が受け継がれているGTIは、もはやフォルクスワーゲンを代表するブランドのひとつといっても過言ではないだろう。
ゴルフGTIの限定モデルは毎年のように発売されているが、ゴルフGTIエディション35は35周年記念モデルとあって、これまでとは気合いの入り方がずいぶんと違う。
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