フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ 試乗レポート／スーザン史子(3/4)

たったの9.5秒で爽快オープンドライブ

乗り心地は、まさに絹の上を走っているような滑らかさといってもいいほど。

ハッチバックのゴルフは、もう少し足が硬めで、多少路面からの突き上げも感じたけれど、カブリオレにいたっては、助手席のパートナーをエスコートするおもてなしの心が感じられて、その場でクネクネ～と全身がとろけそうな感じになるんです。

ハンドルを握れば、ボディ剛性が高く安定感のいいこと！まるで掃除機の吸引力でもって路面に吸い付きながら駆け抜ける感じ。アクセルを底までグリグリと踏みつけても、まったく怖さを感じないし、1.4リッターTSIエンジンならではのよどみない加速も、これまた爽快。

後席はメタルトップで同じく4シーターオープンのEOSのそれよりも広く、余裕がある印象。身長163cmの私が座ってみると、膝から前席までには約10cmの余裕が。この広さで4シーターなら、子供のいるファミリーでもOK？と思ったけれど、後席はまともに風の巻き込みを受けるので、基本的には2人乗りがベスト。4人乗車なら、景色のいいポイントだけオープンにするということにして、オープンドライブは短距離がおすすめ。

新開発のカルマン製自動開閉式ソフトトップは、オープンは9.5秒、クローズなら11秒という時間で開閉できるスグレモノ。感覚としては、その数値よりも速い印象で、“サーッ、サーッ”、という表現がぴったりなほど！さらに30km/h以下なら走行中でも開閉ができるから、山の上など、急な天候の変化にも対応できるってわけです。

最小回転半径は5.0mでゴルフと同じ。国産コンパクトのフィット（4WD）が4.9mと、ほぼ変わらない小回り性能。切り返しが必要だと思ったスペースでも、思いのほか小回りが効きラクラク転回できました。