トヨタ 新型ウィッシュ 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
貴重な5ナンバーに加え、3列シートというオトク感が人気を集める
勝ち組とか負け組といった言葉は好きではないが、クルマの売れ行きにはピッタリと当てはまる。
今は軽自動車/コンパクトカー/ミニバンが好調で、この3つのジャンルを合わせると新車販売されているクルマの約70%を占めてしまう。
さらに各ジャンルの中でも格差が進み、特定の限られた車種だけが販売の上位に並んでいる。
ミニバンでいえば、セレナ、ステップワゴン、フリードといった全高が1700mmを超える背の高い車種が人気を誇り、背の低いオデッセイやストリームなどは低迷している。「取り敢えず流行のミニバンを買おうか」とユーザーが考えた頃は背の低い車種も相応に売れたが、今はミニバンが普及してから約15年も経過している。背の低い車種は機能が中途半端と受け取られて売れていない。
しかしウィッシュは例外で、背の低いミニバンながら頑張っている。販売の上位には入らないが、エスティマと同程度の台数を販売しており、十分に健闘していると言えるだろう。
5ナンバーサイズを基本としたボディは運転がしやすく、スライドドアを備えていない外観はスマートな雰囲気。しかも安全装備が充実している上、価格が安い。
ウィッシュが高い人気を得た背景には、ワゴンの選択肢が減ったこともあるだろう。現在ワゴンのラインナップは10車種に満たず、レガシィやアコードは3ナンバー車。外観のスマートな5ナンバーワゴンといえば、試乗記をアップした新型のカローラフィールダーだけだ。「もう少し大きな5ナンバーワゴンが欲しい」となれば、選択肢は存在せず、ウィッシュに需要が流れている。
もちろんウィッシュの2列仕様を用意しても売れず、他社でいえば似たタイプのホンダ ストリームも2列は廃止された。ワゴンとして使えて、なおかつ3列目も備わるオトク感がウィッシュの人気を高めているのだ。
となればさらに売れ行きを伸ばしたいところ。そこでトヨタは今回、ウィッシュに力の入ったマイナーチェンジを実施した。
見栄えはしっかりミニバンらしく、けれどカラーは個性的
新型ウィッシュのエクステリアではフロントグリルやエアロバンパーが変更され、精悍な印象に。LEDを使ったテールランプ、サイドターンランプ付きのドアミラーなど、流行に沿った装備も取り入れた。
特に凝っているのがアルミホイール。グレードに応じてデザインの異なる15/16/17インチを設定し、1.8Sの2WDに標準装着される16インチは、ブラック塗装に切削光輝加工を施している。ワゴン指向のミニバンらしく、見栄えに気を使っている。
ボディカラーも意欲的。新色として深みのあるサテンブルーマイカ、冒険的なオレンジも追加した。普通、思い切ったボディカラーは発売時点で用意され、その後のマイナーチェンジで廃止されるケースが多い。ところがウィッシュでは、マイナーチェンジでオレンジを加え、カタログの表紙にも掲載している。
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