日本のレースにファミリー客急増!スーパーフォーミュラの熱戦に満員のスタンドも熱狂(3/3)
- 筆者: 山口 正己
- カメラマン:Japan Race Promotion Inc. /松永和浩
勝負の分かれ道となった理由の1つは「タイヤ」
この分かりやすい勝負が導かれた理由のひとつは、タイヤにあった。今年から、ヨコハマタイヤがワンメイクタイヤとして供給されている。これまでブリヂストン時代はレース距離を充分に走れてしまうタイヤだったことで、タイヤの使い方によって勝敗が分かれることがなかったのだ。
F1では、タイヤ交換のタイミングで勝敗が分かれるのは、タイヤの性能がダウンするからだ。とはいえタイヤメーカーとしては、“耐久性に劣る”というイメージを恐れて、レース距離が走れないタイヤを嫌がるのだが、レースのために供給するタイヤなら、レースを面白くする工夫があるべきで“うまく使わなければゴールまで持たない”タイヤが必須。ヨコハマタイヤは、そこを見越してレースを面白くするタイヤを供給している、ということだ。
スーパーフォーミュラでは、今後もう少し柔らかい耐久性能が低いソフトタイヤを準備中。そのタイヤによって、レースがもう一段面白くなることが期待されている。
関口とロッテラー、J.P.DE.オリベイラと中嶋のバトルには共通項があった。J.P.DE.オリベイラと関口は星野監督のITOCHU ENEX TEAM IMPULの、そしてロッテラーと中嶋は、舘信秀監督のVANTELIN TEAM TOM’Sのドライバーだ。
現代レースはハイテク競争だが、最後はやはり人間だ
レース後、舘監督は星野監督にお祝いの握手を求めた。「素晴らしく面白いレースだったね!」というのが満面の笑みで二人が交わした言葉だった。ボクシングは試合後に、今の今まで殴り合っていた相手と抱き合うシーンが定番だ。お互いに力を出し合った同士は、ある種の“愛”を感じるのだそうだが、星野監督と舘監督に、そんなイメージが重なった。
自動車レースは、ハイテクを競う自動車の競争だが、今回のレースを観ていると最後は人間であることを改めて認識させるいいレースだった。
それを観た35100人という、いつになく多くの観客は、マニアではない親子連れを中心にした“新しい観客”に、“レースもなかなか面白い”ことが伝わったはずだ。
7月17日の富士スピードウェイは曇天だったけれど、ストレートの向こうにキラキラ輝く晴れ間が見える清々しい1日だった。
[Text:山口正己]
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