トヨタ プリウスPHV(プラグインハイブリッド)試乗レポート/渡辺陽一郎(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
急速充電器に対応していないことが惜しい!
プリウスPHVの年間販売目標台数は、トヨタの発表によれば3.5~4万台と物凄い数値になる。1ヶ月平均はおよそ3千台で、これは「ノア」や「ウィッシュ」の販売台数に近い。
日本では、全世帯の約40%が集合住宅に住み、都市部では60~70%に達する。
だから、日産がリーフを頑張って宣伝しても、1ヶ月に1千台前後しか売れない。この点を踏まえれば、プリウスPHVは集合住宅にこそアピールすべきで、そうしなければ1ヶ月に3千台も売れないだろう。
充電設備で使えるのは、AC100Vと200Vのみで、急速充電器には対応していない。前述のように走れる距離が短く、リチウムイオン電池の容量もリーフなどに比べれば小さい。200V充電でも90分で充電を完了するから、急速充電器は不要と判断したとのこと。
ただし、これもユーザーにとっては不満だと思う。もし、近所に急速充電器が設置されていれば、そこでサクッと充電。電気代が掛からず、「タダでクルマを走らせている」という満足感に浸れるからだ。
満充電に要する電気代は、昼間の一般的な契約で70~80円前後だが、「無料の魅力」は大きい。ケチ臭い話に思えるだろうが、「毎日の小さな幸せ」って、そういうところにあると思う。だからメーカーオプションでも良いから、急速充電器にも対応すべき。
「奥さん、プリウスPHVを買えば、毎日の買い物にかかるガソリン代はゼロですよ。休日に遠くまで出かける時はハイブリッド車になりますから、長距離も走れて、ガソリン代は安く済みます」とアピールできる。
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