「トヨタ ランドクルーザー」は何が変わったのか?[マイナーチェンジ詳細解説](2/2)

「トヨタ ランドクルーザー」は何が変わったのか?[マイナーチェンジ詳細解説]
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「Toyota Safety Sense P」採用で最も進化した安全装備

トヨタ 新型ランドクルーザー

そして、最も進化したのは「安全装備」だ。「Toyota Safety Sense P」が採用され、緊急自動ブレーキを作動できるトヨタの安全装備としては設計が最も新しい。

危険を検知するセンサーには、ミリ波レーダーと単眼カメラを採用。カメラを使うから車両だけでなく歩行者も見分ける。衝突の危険を検知すると警報を発し、回避操作が行われなかった時は自動的にブレーキも作動させる。

作動速度は、車両については高速道路にも対応して、歩行者は時速80kmが上限だ。法定速度を守って走っていれば、時速80km以上で歩行者と遭遇する機会はきわめて低いから、実用的には十分な安全機能を備える。

車線の逸脱を警報するレーンディパーチャーアラートも採用した。オートマチックハイビームも備わり、ハイビーム走行時に対向車のヘッドランプや先行車のテールランプを検知すると、自動的にロービームに切り替える。

さらに側方や後方の車両も、レーダーセンサーで検知することが可能になった。2車線道路などでは、ドライバーの死角に入る斜め後方の並走車両も知らせてくれる。駐車場から後退しながら出庫する時など、側方からの車両接近も警報する。

そしてミリ波レーダーの応用技術として、車間距離を自動制御しながら先行車に追従走行するレーダークルーズコントロールも採用。

SUVらしい装備としては、マルチテレインモニターを設定。ボディの下側やタイヤの位置を確認できるアンダーフロアビュー、ディスプレイ上に水平線を表示してボディの傾き方が分かるフロントビュー回転表示などが、世界初の装備として採用された。

エンジンやグレード構成については従来を踏襲

トヨタ 新型ランドクルーザー

エンジンは従来と同じV型8気筒の4.6リッターを搭載。

最高出力は318馬力(5,600rpm)、最大トルクは46.9kg-m(3,400rpm)で変更はない。ATも従来と同じで6速タイプになる。アイドリングストップは依然として装着されず、JC08モード燃費は上級グレードのZXが「6.7km/L」、AXとGXは「6.9km/L」だ。このあたりは改善して欲しい。

グレード構成は従来と同じで、ベーシックな「GX」(472万8,437円)、中級の「AX」(513万4,909円)「AX・Gセレクション」(585万4,582円)、最上級の「ZX」(682万5,600円)がある。

安全装備向上で価格が上昇したランクル、おすすめグレードは!?

価格を従来型と比較すると、AXが14万6,337円、ZXは29万4,171円の値上げになった。すべてのグレードにToyota Safety Sense Pが加わり、ZXではブラインドスポットモニターなども追加された結果、価格が上昇している。

最も買い得なグレードは「AX」。実用装備を充実させて、価格は妥当な範囲に収まる。最廉価の「GX」も渋いグレードだが、快適装備や内装の質感がやや物足りない。

ランドクルーザーは車両重量が2,500kg前後に達するから、衝突時の加害性も大きい。相手のダメージを考えても、衝突回避の支援機能が進化したことは注目される。

従来からミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステムは上級グレードにオプション設定されていたが、今回のマイナーチェンジでは、すべてのグレードにわたり衝突回避の機能を向上させた。

一方、4.6リッターエンジンともなればアイドリング時の燃料浪費も多い。トヨタのほかの多気筒エンジン(ハイブリッドを除く)にも当てはまる話だが、アイドリングストップ機能の装着は急務だ。

ランドクルーザーのような大型車は、年を追うごとに存在が危ぶまれていく。それだけに先進の環境技術を積極的に投入して、時代の流れに沿って進化させることが大切だ。

ランドクルーザーは長年にわたってトヨタを支え続けてきた基幹車種でもあるから、これからも長生きして欲しい。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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