トヨタ エスティマハイブリッド 試乗レポート
- 筆者: 熊倉 重春
- カメラマン:永元秀和
凄い!まったく普通なのが凄い!トヨタにとってハイブリッドはもう当たり前。
エスティマ・ハイブリッドは凄い。いつもは取材しながら原稿の書き出しを考えるのに、今度ばかりは「うん、欲しいな」と、まず金策が頭に浮かんでしまったぐらいだ。
どう凄いかというと、まったく「普通」なのだ。そんな新時代の乗り物なんてほとんど感じさせない。これでこそ技術も本物だ。フロントがエンジンとモーターで、リアにもモーターを積んだ4WDで・・・・などという構造をほとんど意識させない。でも特殊な運転感覚はほとんどない。自重が2トン近いから、さすがに最初はドッコイショ感覚だが、べつに遅いわけじゃない。トヨタにとってハイブリッドは、もう当たり前のクルマの一種類になってしまったようだ。2005 年までに年産30万台体制だという。
だから今度のエスティマも、単なるハイブリッド以上なのが売り物だ。その象徴が電子制御ブレーキ。いつでも4輪それぞれの理想値になるようにする、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤだ。もちろん自慢のVSC(車両安定制御)も付いていて、ほとんど失敗のないロボ・カーに仕上がっている。試しにびしょ濡れのコースでスラロームや急ブレーキを試したが、これに関しては、あなたもシューマッハも同じに走れてしまう。また1.5キロワットの電源も取りだせる提案も楽しい。
一番高いガソリン・エスティマより少し高価だが、メカや装備も考えると、それ以上の値打はある。
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