トヨタ 新型アベンシスワゴン 新型車解説(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
再びアベンシスの輸入販売に踏み切ったトヨタ
日本におけるステーションワゴンの位置付けは、「蝉」に似た哀愁を漂わせる。
歴史は古く、国内における発祥は、1950年に登場した戦前型のシャシーを使うダットサンDW-2型であった。
しかしその後、長年にわたり下積みを強いられる。セダンをベースにした乗用車なのに、同じボディを利用した商用の「ライトバン」が常に用意され、人気を得られなかった。
ようやく脚光を浴びたのが、セダンが飽きられ始めた90年代。89年に登場した初代レガシィツーリングワゴンが販売を伸ばし、トヨタ車ではカルディナやクラウンワゴン、日産車ならステージアやアベニールが注目された。
95年には、登場してから3年も経た初代カルディナが、対前年比で160%も売れている。まさに「ワゴンブーム」であった。
ところが96年に入ると、ステップワゴンやイプサムの初代モデルが登場。ミニバンに押されてワゴンは急速に売れ行きを落とす。蝉と同様、ワゴンの夏はあまりにも短かった。
結局、国産ワゴンは「セダンからミニバンへ」という通過点に過ぎず、カルディナやステージアなどはもはや過去のクルマだ。今では国産ワゴンの品ぞろえは10車に満たない。
以上のような経緯があったから、2003年に登場した先代アベンシスも売れ行きが伸び悩んだ。
イギリスの工場が生産する輸入車で、走行性能と居住性に優れたミドルサイズモデル。セダンも用意されたが、2005年の月販台数は両方を合わせて700~1,000台前後だ。当時は今より国内市場が堅調で、1ヶ月に1,000台ではレガシィの30%くらいだった。
販売力の影響も大きい。取り扱いディーラーはネッツ店のみ。店舗数はトヨタ系列で最も多い1,600拠点だが、ヴィッツ、ヴォクシー、ウィッシュなど売れ筋車種も豊富にそろえる。
流行から外れたセダン&ワゴンのアベンシスには力が入らず、国内販売は2008年に終了。2009年に登場した後継モデルは輸入されていない。
だが、2011年6月24日、トヨタは再びアベンシスの輸入販売に踏み切った。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。