トヨタ 新型アベンシスワゴン 新型車解説(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
走行安定性と乗り心地のバランスに優れる
欧州仕様にはセダンとワゴンが用意されるが、国内で売るのはワゴンモデルのみだ。
背景にあるのは、最近のワゴン事情。
メルセデス・ベンツ、アウディ、フォルクスワーゲンなどのワゴンが人気を高め、日本車ではレガシィツーリングワゴンが注目されている。
それなのに、トヨタのワゴンはカローラフィールダーと商用車をベースにしたプロボックス&サクシードだけ。再び本格的なワゴンの強化に乗り出した。
取り扱いディーラーも従来のネッツ店にトヨタ店とトヨペット店を加え、合計3系列になる。とはいえ1ヶ月の販売目標はわずか300台。慎重な数字と受け取れるが、クルマ好きには貴重なラインナップだ。
プラットフォームは先代型を踏襲し、サスペンションはフロント側がストラット式、リア側がダブルウイッシュボーン式の4輪独立懸架になる。
ボディの傾きを抑えるスタビライザーまで含め、足まわりの設定は欧州仕様に準じる。
ショックアブソーバーには伸びる量を抑制するリバウンドスプリングを内蔵。コーナリング時に、ボディの内側が浮き上がるのを抑える。
欧州仕様車とあって、走行安定性と乗り心地の調和に力を入れた。
エンジンは、2リッター直列4気筒の3ZR-FAE型。
ヴォクシー&ノアなどに幅広く用いられ、最高出力は152馬力(6200回転)、最大トルクは20kg-m(4000回転)となる。スロットル開度を一定に保ちながら、吸気バルブのリフト量を連続的に変化させ、吸入量を調節する燃焼効率に優れたバルブマチック方式を採用する。
ATは無段変速式のCVTで、登降坂変速制御も用いた。
登りと下りを繰り返す場面では、ムダな変速を抑えて滑らかに走らせる。無段変速ながら、7速の疑似変速モードも採用。ATレバーを前後に動かすほか、ハンドルに装着されるパドルスイッチを使った変速操作も可能だ。
ボディサイズは全長が4,765mm、全幅は1,810mmでクラウンより幅広い。このあたりは欧州指向を思わせる。ホイールベース(前後輪の間隔)は従来型と同じで2,700mm。プリウス、プレミオ&アリオン、SAIなどとも等しい。
前後に座る乗員のヒップポイント間隔は936mmになり、プリウスに近い数値だ。リアシートの足元空間が狭いアコードワゴンに比べると約140mm長く、頭上や足元の余裕は十分。
大人4名が乗車して、長距離ドライブを楽しめる。
荷室も広くて使いやすい。十分な積載容量を備え、アンダーボックスも装着。小物類の整理がしやすい。
ちなみに欧州では、高速移動の機会が多いことから、ビジネスの分野でも走行安定性に優れたワゴンが多く用いられる。となれば荷室の広さが重要になるわけだ。
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