ブリヂストン ポテンザ S007A試乗|スポーティさと快適性を両立したプレミアムスポーツタイヤ

  • 筆者: 岡本 幸一郎
  • カメラマン:茂呂幸正・ブリヂストンタイヤジャパン株式会社

ブリヂストン ポテンザの新商品「S007A」が登場

本格的な走りを追求するユーザーに向けた、モータースポーツスピリッツを伝承するスポーツラジアルタイヤとして1979年に誕生した「POTENZA(ポテンザ)」は、多くのユーザーから絶大な支持を集めた。

以降、時代の最先端の技術を注いで40年近くにわたり進化しつづけきたポテンザは現在、元来の路線であるリアルスポーツのほか、プレミアムスポーツとカジュアルスポーツという大別して3タイプに分かれている。

このほど登場した新商品の「S007A」は、位置づけとしては「S001」の後継として8年ぶりにモデルチェンジしたプレミアムスポーツとなる。

なお、「1」から「7」まで一気に飛んだ理由や、すでにフェラーリやアストンマーティンに新車標準装着タイヤとして採用されている「S007(※最後に「A」が付かない)」との関係も気になるところだが、説明すると少々ややこしいので割愛する。

あまり深く考えずリプレイス用プレミアムスポーツタイヤの最新版が出たと思ってもらえばよいだろう。

>>ブリヂストン ポテンザ S007Aの画像を見る

ドライ性能・コーナリング性能を追求したS007A

ブリヂストンの調査によると、プレミアムスポーツタイヤを愛用するユーザーが求めているのはドライ性能やコーナリング性能であることが明らかとなった。

そこで今回の「S007A」ではより高い運動性能を追求。「アルティメット アイ」と呼ぶブリヂストン独自のシミュレーション技術等を駆使して開発した専用の高剛性構造と専用コンパウンドを採用し、パターン剛性の向上により初期応答性を高め、ケース剛性の向上によりコーナリング時のサイド変形を抑えて接地性を高めるなどして、小舵角から大舵角にいたるまで全領域でのコーナリング力の向上を実現した。

また、実物を見ても、いかにも剛性の高そうなストレートリブ基調のトレッドパターンを採用していることも見て取れる。

メルセデス・ベンツ Eクラスが上質かつスポーティな乗り味に

そんなポテンザ S007Aを、栃木にあるブリヂストンのテストコースと周辺の公道で試すことができた。

筆者らはまず公道からドライブ。メルセデス・ベンツ Eクラス(225/55R17)とアルファロメオ ジュリエッタ(225/40R18)で一般道や高速道路をごく普通に走ったところ、とりわけ印象がよかったのはE200だ。

乗り心地も悪くなく、静粛性も十分に確保されていながら、ハンドリングにはスポーツタイヤらしい一体感があり、ラントレース性も高い。高速巡行時の直進安定性が優れていることも確認でき、まさしくプレミアムスポーツらしい、上質かつスポーティな走り味だ。

開発関係者がドライグリップを最重視したことを強調していたので、もっとハードな乗り味を想像していたところ、思ったよりもずっと快適だった。

一方のジュリエッタは、マッチングのせいかロードノイズや乗り心地がEクラスほどよくはなかったのだが、タイヤのコンセプトであるドライグリップが高く、ドライブする楽しさが増したように感じられた。

ドライ路面での新旧乗り比べではグリップが全くの別物

つづいてテストコースにもどり、ワインディングを想定したシチュエーションで、S007Aの最大のポイントであるドライハンドリングを旧商品のS001と新旧比較したのだが、これが予想以上に違って驚いた。

車両およびサイズはトヨタ 86(215/45R17)とアウディ A4(225/50R17)だ。S001が8年前に発売されたとはいえ、それなりに性能の高いタイヤと認識していのに、ステアリング操作に対する応答が遅れがちで、挙動の乱れも大きく、動きがややピーキーに感じられた。

ところが新商品のS007Aに乗り替えてコースインすると、まったく別物。走りはじめから四輪のグリップ感が高いことを感じ、開発関係者からも聞いたとおり、初期応答性がよくて、ステアリングを操作したとおりにあまり遅れることなくノーズが向きを変える。S字コーナーやレーンチェンジでも挙動が乱れにくく、揺り返しがずっと小さい。

コーナリング中にステアリングを切り増すと、S001は反応が曖昧なのに対し、S007Aはさすがにこれは厳しそうだと思えた状況でもけっこうついてくる。さらに、ブレーキングでもケース剛性の高さが効いてか、よりしっかりと止まる感覚があるし、流れたときのコントロール性が高い。

あたかもコンパウンドをソフトにしてより路面に密着させているかのような感覚もあったのだが、実際には剛性を高めるために、S001よりもハードにしており、グリップ感が高いのは、より路面に食い込みやすく面圧が均一にかかるよう進化したプロファイルなど別の要素によるものらしい。

濡れた路面でも高いコントロール性能を発揮

つづいて、雨が降ったときを想定したウェットハンドリングを、ジャガー XE(225/45R18)で、S001で確認したのちS007Aで試す。ウェット性能はS001も十分に高く、S007Aではそれほど高まっていないという話だったのだが、実際にドライブすると印象はけっこう違った。

同じく走り出した瞬間からグリップが高く、滑りやすい路面ながら限界域でも粘りを見せ、アクセルを踏み込むと前に前に進もうとする感覚がより強い。また、流れはじめるのが遅く、流れ出してからのコントロール性も高い。

縦にも横にも逃げないので、ウェットでも乗りやすく、より安心して走ることができ、ドライで感じた接地感の高さはウェットでも感じられた。

ウェット性能についてはとくに訴求しておらず、bグレードである点も変わっていないのだが、実際には少なからず諸性能が向上していることがわかった。

レグノのような上質さとポテンザのスポーティさを両立

とにかく印象的だったのは、メルセデス・ベンツ E200を公道で乗ったときにはプレミアムタイヤの「レグノ」にも通じる上質な乗り味を提供しながらも、テストコースではしっかり「ポテンザ」としてのパフォーマンスを味わわせてくれたことだ。

公道での印象からすると、とてもこれほど走りもすごいとは予想できなかったのに、いざドライブすると驚きの連続だった。プレミアムスポーツの最新版として8年分の大きな進化を遂げたS007Aは、タダモノではない。

[TEXT:岡本幸一郎/PHOTO:茂呂幸正・ブリヂストンタイヤジャパン株式会社]

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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