スズキ 新型 ワゴンR・ワゴンRスティングレー[5代目・2012年モデル] 試乗レポート/国沢光宏(2/2)

  • 筆者: 国沢 光宏
  • カメラマン:オートックワン編集部
スズキ 新型 ワゴンR・ワゴンRスティングレー[5代目・2012年モデル] 試乗レポート/国沢光宏
スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] エクステリア・リア スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] エンブレム スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] フロントマスク スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] 155/65R14 75Sタイヤ+14インチアルミホイール スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] R06A型直列3気筒 DOHC12V 給排気VVT 660ccエンジン スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] 副変速機構付きCVT スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] 助手席シート下の収納下に収まるコンパクトなリチウムイオンバッテリー スズキ 新型 ワゴンR 「エネチャージ」専用リチウムイオンバッテリー スズキ 新型 ワゴンR用 R06A型直列3気筒 DOHC12V 給排気VVT 660ccエンジン スズキ 新型 ワゴンR用 蓄冷剤内蔵エバポレーター 画像ギャラリーはこちら

アイドルストップ時のエアコン切れ問題を解決

スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] 試乗レポート3
スズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] 運転席周りスズキ 新型 ワゴンR用 蓄冷剤内蔵エバポレーター

新型ワゴンRで、アイドリングストップと並ぶセールスポイントになっている保冷剤内蔵エアコン「エコクール」も、良い仕事をしている。

2分くらい走るだけで冷凍状態になり、エンジン停止後30秒に渡って冷たい空気を供給するというから素晴らしい。夏場でも1分くらいの長いアイドルストップをしてくれるのだった。

外気温30度の時にJC08モードの走行をすると、3%くらいの実燃費改善になるそうな。JC08モードより停車時間の長い都市部の渋滞なら、燃費改善効果で5%にも届くと言うからタイしたモンです。保冷剤無しエアコンの燃費が20km/Lだとすれば、21km/Lになるということ。

スズキ 新型 ワゴンR 「エネチャージ」専用リチウムイオンバッテリー

そして、高く評価したいのは価格設定。

「エネチャージ」という、リチウムイオン電池を使った補助電源(ブレーキを掛けた時に作った電力を貯め、エンジンの制御などに使う)や、保冷剤を使うエアコンを採用しながら、ライバルである「ダイハツ ムーヴ」より実質的に1万円しか高くない。燃費の良さで楽々カバー出来る価格差である。

ターボエンジンで100%免税、「スティングレーT」

スズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] フロントマスク
スズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] リアコンビランプスズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] 試乗レポート5

続いて、燃費面で不利となるターボエンジンを搭載しながら100%免税となった『ワゴンR スティングレー T』にも乗ってみた。

あえて地味さを狙った「普通のワゴンR」に対し、アクティブなユーザー層を意識して押し出しの効くフロントデザインを採用している(ノンターボエンジン搭載のスティングレーもある)。

ワゴンR スティングレー Tは、軽いボディに強力なエンジンを搭載しているため一段とパワフル。アクセルをホンの少ししか踏まなくてもグイグイ加速してくれます。それでいてアイドルストップなども採用しているため燃費も良好(取得税・重量税は100%免税)。

アップダウンの多い地域や高速走行の機会が多い人に薦めておきたい。価格は1,496,260円[消費税別・FFモデルの場合]。

スズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] 試乗レポート4スズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF] R06型 660cc 直列3気筒 DOHC 12V VVT インタークーラーターボエンジンスズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] 165/55R15 75Vタイヤ+15インチアルミホイールスズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] フロントシートスズキ 新型 ワゴンR スティングレー T[FF][ボディカラー:フェニックスレッドパール] インテリア・インパネ周り

史上最高の仕上がり、だがしかし・・・と国沢光宏は考える

スズキ 新型 ワゴンR スティングレー X[FF][ボディカラー:シルキーシルバーメタリック]

以上、史上最高の仕上がりを持つワゴンRながら、ユーザーの反応はイマイチ盛り上がりに欠けている感じ。初期受注状況も最近の新型車としちゃ多 くないようだ。あまりにもキープコンセプトなので、ユーザーからすれば買い換える気にならない? 何より新型と従来型の区別がつかないです。

個人的には、間もなく発売される、ワゴンRと同じジャンルに属すホンダの新型軽自動車『N ONE(エヌ・ワン)』が気になる。新型ワゴンRの燃費には届かないようだけれど、デザインを含め、楽しそうな雰囲気漂う。

クルマって単純な道具じゃないと思う。「楽しさ」や「新しさ」の演出も重要な商品力です。

スズキ 新型 ワゴンR「FX Limited」[FF] 主要諸元

スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] 試乗レポート1
スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] 試乗レポート2スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] インパネ周り

全長x全幅x全高:3395x1475x1640mm/ホイールベース:2425mm/車両重量:790kg/乗車定員:4名/エンジン形式:R06A型/エンジン種類:直列3気筒 DOHC12V 給排気VVT/総排気量:658cc/最高出力:52ps(38kW)/6000rpm/最大トルク:6.4kg-m(63N・m)/4000rpm/トランスミッション:インパネシフトCVT(副変速機構付)/燃料消費率:28.8km/L(JC08モード)/タイヤサイズ:155/65R14 75S/メーカー希望小売価格:1,249,500円[消費税込み]

スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] ラゲッジ(3名乗車時)スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] リアシートは左右独立スライド機構やリクライニング機構を備えるスズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] フロントシートスズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] エコドライブアシスト照明(写真はエコドライブ時のグリーン照明)スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] R06A型直列3気筒 DOHC12V 給排気VVT 660ccエンジン
スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック]スズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] エクステリア・リアスズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF] 155/65R14 75Sタイヤ+14インチアルミホイールスズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] エンブレムスズキ 新型 ワゴンR FX Limited[FF][ボディカラー:フィズブルーパールメタリック] フロントマスク
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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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