スズキ ワゴンRの新型と旧型を比べてみた(2/2)

スズキ ワゴンRの新型と旧型を比べてみた
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乗り心地とノイズ比較

スズキ 新型ワゴンR[HYBRID FZ]

乗り心地は市街地では少し硬めだ。上下に揺すられたり、突き上げ感が生じることはないが、路上のデコボコを相応に伝える。転がり抵抗を抑えるために、タイヤの指定空気圧を240kPaと高めに設定したことも影響している。それでもサスペンションの取り付け剛性を高めるなど改善を加えたから、粗さは抑えた。

エンジンノイズは同程度。ターボは巡航中に1500回転付近まで下がると、ゴロゴロとした振動を少し感じることがある。

進化度数:3点/10点(比べてようやく気付くレベル)

安全&快適装備比較

スズキ 新型ワゴンR[HYBRID FZ]スズキ 新型ワゴンR[HYBRID FX]

緊急自動ブレーキを作動できる安全装備は、先代型は赤外線レーザーのみであった。作動速度の上限は時速30kmで、検知対象は車両のみ。歩行者は対象外だった。

それが新型では、赤外線レーザーと単眼カメラを併用する。車両に対しては時速100km、歩行者は時速60kmを上限に、衝突の危険を検知するとドライバーに警報を行い、緊急自動ブレーキも作動させる。

メーカーオプションのカーナビには全方位モニターが含まれ、上空から見たような映像として車両の周囲を確認することが可能だ。

サイド&カーテンエアバッグは、先代型は設定がまったくなかったが、新型では最上級のスティングレーTのみに標準装着される。ほかのグレードにも設定して欲しい。大幅に進化した緊急自動ブレーキに注目したい。

進化度数:9点/10点(超絶的に進化した)

燃費性能比較

先代型のSエネチャージを搭載したグレードは、JC08モード燃費が33km/L。新型のハイブリッドは33.4km/Lで、わずかに向上した。ターボのスティングレーTも、先代型は28km/Lだったが新型は28.4km/Lだ。数値の差は小さいが、CVT(無段変速AT)のギヤ比を見直すなど、実用燃費で効果的な改善を加えている。

進化度数:2点/10点(もう少し頑張りましょう)

グレード構成&価格比較

スズキ 新型ワゴンR[HYBRID FZ]スズキ 新型ワゴンRスティングレー[HYBRID T]

先代型では標準ボディのFZがワゴンR全体の約40%を占めた。そのために新型では、FZに特別なフロントマスクを与えた経緯がある。

そこで先代FZ(142万円6680/ディスチャージヘッドランプ装着車)と、新型FZ(140万9400円/セーフティパッケージ装着車)を比べる。

新型FZの価格は先代型に比べて約2万円安く、なおかつ新しい装備が加わる。ヘッドアップディスプレイな半透明の小さなモニターに速度などを表示するから、メーターがインパネの中央に装着されていても速度を把握しやすい。

緊急自動ブレーキは前述のように単眼カメラを併用したタイプで、ヘッドランプは先代型のディスチャージがLEDに上級化する。少なく見積っても6万円くらいは割安だ。

進化度数:6点/10点(順当に進化した)

旧型と比べて分かった新型の総合評価

スズキ 新型ワゴンR[HYBRID FZ]

ワゴンRの軽量化や燃費の向上は、先代型の時点で高い水準まで達成されていた。そこで新型は、内外装のデザイン、後席の居住性、走行安定性、操舵感、安全装備を重点的に改善している。いわゆる「安心と快適」だ。

この結果を踏まえると、先代型のユーザーが燃費、荷室の使い勝手、収納設備などを重視する場合は、そのまま乗り続けて良いと思う。一方、安全装備、走行安定性、デザイン面に注目するなら、新型に乗り替える価値が高い。

ワゴンRの進化を考えると、新型の改善点は納得できる。この数年間は燃費競争が激しかったが、軽量化を含めて無制限に向上するわけではない。燃費には限界が見えてきた。車内の広さも同様だ。

スズキ 新型ワゴンRスティングレー[HYBRID T]

そこで新型は、走行安定性や安全装備を進化させ、価格は割安に抑えた。新型ワゴンRはさまざまな魅力を備えた商品に成長している。

2017年にはN-BOXがフルモデルチェンジされる。Nシリーズの第1弾でありながら、今でも好調に売れる人気車。この後に続くホンダの軽自動車の基本にもなるので、軽量化を徹底的に行って燃費を向上させる。歩行者を検知できる緊急自動ブレーキなども採用する。ワゴンRを主力としたスズキ車を超えるクルマを目指すわけだ。軽自動車の商品開発バトルが再び盛り上がり、売れ行きも伸びるだろう。

進化度数:5点/10点(順当に進化した)

[レポート:渡辺陽一郎]

スズキ ワゴンR進化度数総合結果

進化度数の基準

ボディスタイル/サイズ/視界/取りまわし性比較4点

内装のデザイン/質感/操作性/視認性比較1点

前後席の居住性比較3点

荷室の広さと使い勝手比較1点

動力性能比較2点

走行安定性比較6点

乗り心地とノイズ比較3点

安全&快適装備比較9点

燃費性能比較2点

グレード構成&価格比較6点

旧型と比べて分かった新型の総合評価5点

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

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