スズキ 新型スイフト[2013年マイナーチェンジ/デュアルジェットエンジン搭載車]試乗レポート/渡辺陽一郎(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
ドライバーを主体に考えた時の運転感覚では、スイフトが優位
走りの質感は内装にも受け継がれ、インパネの周辺も上質。シートのサポート性も優れ、肩の周辺までしっかりとサポートする。さまざまな部分が「小さいのに良くできたクルマ」と感じさせ、なおかつデュアルジェットエンジン搭載車は燃費性能を大幅に引き上げた。
その代わり欠点もある。リアシートは座り心地は良くても頭上と足元の空間が狭めだ。荷室もコンパクトカーとしては満足できるが、特に注目すべき機能はない。
2013年9月に新型フィットが登場すると、2001年に初代モデルがデビューした時と同様、ライバル車となるコンパクトカーは一様に苦戦を強いられる。
スイフトを新型フィットとの関係で判断すれば、燃費性能を飛躍的に向上させたことで、同じ土俵に立つことができるだろう。開発者は「新型フィットの燃費、気になりますよねぇ」と言ったが、1.3リッターモデルのJC08モード燃費がスイフトを1~2km/L上まわったところで、大きな影響は受けない。
新型フィットの登場で、各メーカーの日本市場に対する重要度が分かる
軽自動車にも当てはまる話だが、今ではコンパクトカーの燃費性能が優れているのは当たり前。
その上で、各車種の持ち味をいかに表現できるかが重要になってきた。付け加えれば、新型フィットにはシティブレーキアクティブシステムとして、低速域における衝突回避の支援機能もオプション設定される。
これもやがて当たり前の装備になるから、スズキとしても、ワゴンRに採用したレーダーブレーキサポートをスイフトを含めて幅広い車種に展開させる必要があるだろう。
こうなると、トヨタ「アクア」、トヨタ「ヴィッツ」、マツダ「デミオ」、日産「マーチ」といったライバル車は、どのような展開を図るのか。今のクルマの売れ方は「一強他弱」、つまり特定の車種だけが好調に売れてほかは低迷する市場構造に近づいており、商品を進化させないと、自社の顧客をライバル車に根こそぎ持っていかれてしまう。
だから新型フィットの登場に向けた対応で、各メーカーの日本市場に対する重要度が分かるだろう。
日本のユーザーを大切に考えていれば、コンパクトカーに必ずテコ入れを行い、新型フィットに対抗できる魅力的な商品に仕上げてくる。目立った動きがなければ、もはや日本を見限ったメーカーと考えて良いかもしれない。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。