[試乗]第三の顔「スズキ スペーシアカスタム Z」でライバルKカーに宣戦布告！(3/3)

カスタムとカスタムZの違いはどこにある！？

スペーシアカスタムZ ターボの価格は159万8400円。ターボを装着しないノーマルエンジンのカスタムZに比べて10万8000円高いが、Zターボにはパドルシフト、車間距離を制御する機能のないクルーズコントロールなどが備わる。アルミホイールは1インチアップして15インチになる。装備の上級化を価格に換算すると約5万円。つまりターボの単体価格は5万8000円くらいとなるから、割安な設定と考えて良い。

またカスタムZ ターボの価格を従来から用意されるカスタム XSターボと比べると、カスタムZ ターボが12万3120円安い。ただしカスタム XSターボに標準装着されるプレミアムUV＆IRカットガラスなどが、ユーティリティパッケージ(8万1000円)としてセットオプションになった。この金額を差し引くと実質4万2120円の違いだ。

カスタム XSターボにはフロントグリルのLEDイルミネーションなどが装着されるものの、2万円程度の装備だから、カスタムZ ターボは実質2万円ほど値下げされた。細かな話だが、メーカーは競争力を強めるために緻密な計算を行って価格を決めていることが良くわかる。

せっかくカスタムZを買うならターボモデルを選んでおきたい

推奨グレードはカスタムZ ターボだ。派手な外観と充実した機能を備えるので、エンジンもターボを選んで動力性能に余裕を持たせたい。

ユーティリティパッケージは必要に応じて選べば良いが、デュアルカメラブレーキサポート(7万5600円)は必ず装着しよう。2つのカメラを使って歩行者も検知できる緊急自動ブレーキと併せて、ESP(横滑り防止装置)も採用した。これも必須の安全装備になるからだ。

今後の課題はサイド＆カーテンエアバッグの採用だろう。今ではホンダやダイハツの軽自動車が積極的に採用しているが、スズキは消極的だ。特に軽自動車では、側面衝突時の安全性を確保できるサイド＆カーテンエアバッグは、乗員のダメージに大きく影響する。

ボディカラーはアクティブイエロー(2017年3月発売)、レッドパールなど個性的な色彩があり、ルーフがブラックの2トーンカラーも選べる。エコカー減税はノーマルエンジンのカスタムZは免税、カスタムZ ターボは自動車取得税が80％、同重量税が75％の減税で、納める税額は7300円だ。

カスタムZ ターボ・デュアルカメラブレーキサポート装着車の諸費用も含めた購入総額は177万5720円。軽自動車では高めの金額だが、最高峰のモデルを手に入れられる。

[レポート：渡辺陽一郎／Photo：小林岳夫]

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スズキ 新型スペーシアカスタム Z TUBRO デュアルカメラブレーキサポート装着車 主要諸元

全長x全幅x全高：3395x1475x1735mm(4WD車の全高は1740mm)／ホイールベース：2425mm／乗車定員：4名／車両重量：890kg(940kg)／駆動方式：前輪駆動[FF](フルタイム4WD)／エンジン種類：直列3気筒 DOHC 12V インタークーラー付きターボチャージャー ガソリンエンジン／総排気量：658cc／最高出力：64ps[47kW]/6000rpm／最大トルク：9.7kgf-m[95N･m]/3000rpm／トランスミッション：自動無段変速機CVT／Sエネチャージ モーター種類：直流同期電動機／Sエネチャージ モーター最高出力：2.2ps[1.6kW]/1000rpm／Sエネチャージ モーター最大トルク：4.1kgf-m[40N･m]/100rpm／燃料消費率：26.8km/L(25.6km/L)[JC08モード燃費]／サスペンション形式：(前)マクファーソンストラット式(後)I.T.Lアイソレーテッド・トレーリング・リンク式／タイヤサイズ：165/55R15 75V／メーカー希望小売価格：1,674,000円(1,794,960円)[消費税込]

※( )内は4WDモデルの数値／試乗・撮影車はオプション装着車