【試乗】スズキ ハスラー ~岡崎五朗のクルマでいきたい~(ahead)
- 筆者:
エモーションを刺激する 軽自動車の新たなモノサシ
東京モーターショーでひときわ多くの注目を集めていたハスラーは、ワゴンRの主要部品を使いつつ、軽自動車にはなかった「クロスオーバーSUV」という世界観を表現することに成功したスズキの意欲作だ。メーカーの大黒柱として誰からも嫌われないことを重視せざるを得ないワゴンRとは違い、ルーフを白く塗った2トーンカラーやユニークな形状のヘッドランプ、SUV風の高い車高など、強い個性をもっている。
もちろん、ひとつのプラットフォームから様々な派生モデルを作るのは現代の自動車産業の常識であり、それ自体に新鮮味はない。ハスラーがすごいのは個性派でありながらニッチで終わっていないことだ。
発売1ヵ月での受注台数は月販目標台数の5倍にあたる2万5000台!に達したという。実に興味深い。ハスラーのヒットは、軽自動車選びの価値観が変わりつつあることを示しているのかもしれない。
軽自動車は車高に応じて「セダン」「トールワゴン」「スーパートールワゴン」の3種類に分類できる。同じジャンルならどのメーカーのどの車種を選ぼうがキャラクターは似たり寄ったりというのが現状。違いが少ししかないだけに、ユーザーは価格や燃費のわずかな違いで選ぶことになりがちだ。
それに対し、ハスラーは異なる水平線上にいる。あえて分類をすればトールワゴンであり、室内空間も荷室空間もワゴンRとほぼ同じだ。が、ハスラーを選ぶ理由は広さでも燃費でも価格でもない。「可愛い」とか「カッコいい」とか「このクルマを買ったら毎日が楽しくなりそう」といったエモーションなのである。
広さ、価格、燃費以外にも軽自動車の魅力を測るモノサシがあることを提示したハスラー。このルネサンスは、やがてコンパクトカーにも波及していくだろう。数年後の日本の道は、いまよりずっと楽しげになっているのではないだろうか。
スズキハスラー
ポップなデザインが印象的なハスラー。オレンジの車体色では、インパネの樹脂パネルもオレンジ、ピンクやブルーのボディでは白色を採用している。車体色は、2トーン仕様とモノトーンを合わせ全11色から選べ、走りに関しても5速マニュアル、ターボ、四駆など、充実した選択肢を取り揃えている。
スズキハスラー G/2WD 主要諸元
車両本体価格:1,246,320円/全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,665/車両重量:790kg/定員:4人/エンジン:水冷4サイクル直列3気筒/総排気量:658cc/最高出力:38kW(52ps)/6,000rpm/最大トルク:63Nm(6.4kgm)/4,000rpm/JC08モード燃費:29.2km/L/駆動方式:前輪駆動
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