スズキ アルトターボRS 新型車解説/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正/スズキ株式会社
スズキ アルトに「ターボモデル」が復活!
スズキ 新型アルトに「ターボRS」!?
若い読者諸兄は、違和感を抱いているかも知れない。今のアルトは、低燃費と低価格がセールスポイントだ。「ターボRS」というキャラクターではないだろう。かつてアルトがターボを設定していたのは、1984年に登場した「2代目」から1998年に発売された「5代目」まで。2004年に登場した「6代目」、2009年の「7代目」には設定されていない。
そして、10年以上の空白期間を経て「8代目」となる新型アルトにターボが帰ってきた。
スズキによれば「多くの人に本格的な走りをお届けしたい。心からクルマを楽しんでいただきたい」という思いでアルト ターボRSを開発したという。
背景には、現行アルトがプラットフォームやサスペンションを一新したこともあるだろう。先代型に比べて60kgの軽量化を行い、ボディ剛性は30%向上した。全高は45mm下がり、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は60mm伸ばされている。これらの変更点は、いずれも走行安定性の向上に結び付くから、スポーティモデルを造りやすいクルマになった。
そして最近は軽自動車でオープンクーペの「ダイハツ コペン」が登場。ホンダも同様に「S660」の発売も控えているが、スズキは軽自動車サイズのクーペには積極的ではない。これは価格の上昇を抑え、採算性を高めることを考えれば納得できる。そこで、手堅いアルト ターボRSという発展でもあるのだろう。
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