進む先進安全装備、その陰に潜む高級車オーナーの実態とは!?

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近年、急激に搭載が進む先進運転支援技術(ADAS:Advanced Driving Assistant System)だが、オーナー満足度を調べると高級車の持ち主ほど、不満を持っているという。そのなぜ!? を解明するとともに、未来のクルマ社会で起こりうるコトも大胆予想!

いよいよ手放し運転も実用化! 日々進む先進技術たち

2009年登場の5代目レガシィに搭載されたアイサイトの普及をきっかけに、今や軽自動車にまで採用されるほど、フツーの装備と化した衝突被害軽減ブレーキ(いわゆる自動ブレーキ)。日本市場における2019年度の新車装着率は7割強と、文字通り一般化しているのだ。

間も無く発売される新型レヴォーグのアイサイトXやスカイライン ハイブリッドに搭載されたプロパイロット2.0、BMW 3シリーズなどで注目を集めているハンズオフ機能などの登場により、自動運転社会実現に向けて、技術は日々進化している。だが、完全自動運転社会の実現はまだまだ先。そう、自動運転の基盤技術となる先進安全運転支援システム「ADAS(Advanced Driver Assistance System)」は、これからさらに発展していくことが見込まれる技術なのだ。

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期待値高すぎ!? 高級車オーナーほど文句多し

品質やサービスのユーザー評価に関する国際的な調査機関、J.D.パワーがアメリカで行った調査(2019 U.S. Tech Experience Index StudySM)によると大衆車に比べて、メルセデス・ベンツやBMW、アウディなどのプレミアムブランドの先進技術に対する不満度が高いという。

また、プレミアムブランドのオーナーほど先進技術に対する期待値が高く、不満の声も少しずつ増えてきているのだ。

車両価格が高いだけに「完璧で安全に作動するだろう」と思っている人が多いのも納得できるが。

販売の最前線にいるディーラーマンに聞いたところ、ユーザーの先進技術への認知度には「かなり注意が必要だ」という。

というのも、衝突被害軽減ブレーキさえあれば「ブレーキ踏まなくても止まるんでしょ?」「絶対にぶつからないんだ」という過剰な期待をしている人も未だ少なからずおり、先進技術を信頼しきっているドライバーも少なくないのだそうだ。

100年に一度の大変革期! 自動運転社会実現で実現するコトとは?

自動運転社会実現に向け、確実に技術は進歩していることは先に述べた通りだが、10年後の自動車業界はどうなっているのか? 考えうるコトを大胆予想してみた!

1,板金業者が廃業の危機!? 車両保険もなくなるかも

2,免許取得が原チャリ並みに簡単に!?

3,全てのクルマのマナーが大幅改善する!?

板金修理は過去のモノ!? デザインが複雑で修理も高度化する

板金業者が廃業の危機とは一体どういうことだろうか。これは、今や当たり前になりつつある衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全装備の装着率向上が大きな要因だ。クルマ自体に多くのセンサーやカメラが内蔵されているおかげで、擦り傷や大きな凹みなどが年々減ってきているのだ。

一方で、マツダをはじめとする曲線を用いたキレイなボディラインやガラスの様なツヤや奥深い色味のクルマが増えており、修理がかなり難しくなっているという側面も。

保険会社存続の危機! 車両保険がいらなくなるかも…

続いては保険会社の存続問題。先進安全装備の装着率向上によって、交通事故そのものが減っている。大げさではなく、車両保険の需要がなくなっていくかもしれない。

ボルボは13年前に事故ゼロを宣言し、今も実現に向けて努力している。国産メーカーではスバルが2030年をめどに先進安全装備の性能強化による事故ゼロを目指す、と宣言するなど、各社が先進安全装備の普及を強力に進めている。事実、国内における交通事故死者数は2000年には約9000人に及んでいたが、直近の2019年には約3000人と1/3にまで減少しているのだ。

一概に“先進安全装備のおかげ”とまでは言えないが、確実にイイ影響を与えているコトは間違いないのである。

小難しい試験は不要? 交通ルールさえ知っていれば十分

免許取得の簡易化も、近い将来検討されるかもしれない。ADASに代表される先進運転支援装備は、将来の自動運転につながる、とても重要な技術だ。

まだまだ実現は先かもしれないが、実現すれば教官にしごかれて苦労して取った免許も、原付免許の様に交通法規の筆記試験だけになる日が、実現するかもしれないのだ。

人間にはムリだったことが現実に! ムダな渋滞0社会へ

最後に3つ目の運転マナーだが、先行車をセンサーやカメラなどが検知して追従するACC(アダプテイブクルーズコントロール)や車線を検知して自動操舵してくれるレーンキープアシストなどが普及すれば、ドライバーたちは自然に隊列を組んでマナーよく走行する様になる可能性も。

これらの装備を作動させるには、一定の車間を保つうえ、無駄な加減速やブレーキが激減し、結果として人為的な渋滞の改善や交通事故0社会の実現、といった効果が期待できるのだ。

昨今話題となっている煽り運転や渋滞、交通事故0社会の実現などが解消されるであろう自動運転社会。クルマの技術はもちろんのこと法整備など、課題は山積だが、自動運転社会の実現が今から楽しみだ。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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筆者MOTA編集部 木村 剛大

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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