絶対ダメ! "ながら運転"はハイリスク・ノーリターン!

  • 筆者: 永田 トモオ

より厳罰化される運転中の携帯電話の使用

もし、運転中に電話がかかってきたらどうする?

もちろん「電話には出ない」が正解だ。ハンズフリー通話という例外もあるが、電話がかかってきても運転中の通話は基本ダメ。安全に駐められるところを探して、止めてから電話を使わなければイケナイ。ラインやメールも同様だ。

近年、携帯電話等を使用した“ながら運転”による事故は、急速に増加傾向にある。最近は、高齢者の運転事故や、あおり運転ばかりが取り沙汰されているが、実は、ながら運転による交通事故の増加も大きな問題なのだ。

そこで、2019年の5月に可決・成立、12月1日から施行される改正道路交通法では、ながら運転が、より厳罰化されることになった。たとえば、ながら運転による事故は、これまでの減点2点と反則金から、減点6点に1年以下の懲役または30万円以下の罰金、つまり即免停で刑事罰が適用されるのだ。ただ携帯電話を見たり使っただけでも、減点が3点となり、反則金または半年以下の懲役なのだから、これはかなり力が入っている。

技術は進化しても人間の性能は上がらない

ボクのように、携帯電話が生まれる前から運転していた人に較べると、高校生くらいからケータイと暮らして、手足のように使える若いドライバーは「そこまで徹底するもの?」という思いが強いかもしれない。

でも、携帯電話を使いながらの運転は別問題だ。いくら高性能スマホを使いこなせても、人間の性能が上がるわけではない。スマホ歩きの人の衝突事故や、電車のホームからの転落事故をみても、“ながら”の移動の無理さ加減が分かる。試しに携帯を見ながら自転車に乗ってみれば(今のところ道路交通法に禁止の条文はない)、運転がいかに危うくなるかが身をもって理解できるだろう。

よそ見した瞬間にクルマはかなり進んでしまう

そこでクルマの運転だ。

60km/hで走るクルマは、1秒よそ見運転しただけで16~17mも進んでしまう。3秒よそ見していたら約50m、幹線道路なら信号や横断歩道のひとつやふたつはある距離で、そんな中で注意力を携帯電話に持って行かれるのはよくない。

では、空いた高速道路ならどうか?

100km/hで走るクルマは、3秒のよそ見運転で約83m走ってしまう。そして、100km/hからのフルブレーキでの停車距離は、一般的な乗用車で80m以上とされているから、もし前方に急な渋滞や緊急停止車があったらと考えると、携帯電話を見ながら運転している場合ではないだろう。

よそ見運転とながら運転は、必ずしも同じものではないし「3秒も見てないよ」という人もいるだろう。しかし、たとえチラ見で前を向いて運転していても、その間も携帯電話に意識が持って行かれてしまっているのは問題だ。運転に過信は禁物とは、ムカシからの格言だが、携帯電話を中心に生活が回っているドライバーには、携帯に過信は禁物と念を押したい。

自動運転のクルマはどうなるか?

ちなみに、今回の改正道路交通法には、自動運転に関する条項も加えられている。注目なのは、これから各メーカーが送り出すであろう、自動運転レベル3の搭載車では(現在市販車に搭載されている自動運転はレベル2)、自動運転中の携帯電話等の使用がOKになるという。携帯電話、主にスマホだが、どこまでの使用がOKなのかは気になるところ。自動運転車が、ながら運転をどうやって安全にこなすのか興味津々だ。

[筆者:永田 トモオ]

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