あなたはパーキングブレーキ、ちゃんと解除できますか?

パーキングブレーキは時代・お国柄によって様々

クルマを駐車するときに使用するパーキングブレーキ。以前はセンターコンソール付近に備わっていた車両がほとんどだったため、サイドブレーキなどとも呼ばれるものだが、最近ではさまざまな作動方法を持ったものが登場してきており、初めて乗ったクルマで戸惑った経験がある人も少なくないのではないだろうか。そこで今回はそんな各種パーキングブレーキの解除方法をおさらいしてみたい。

超初級編! ノブ式のいわゆる「サイドブレーキ」

おそらく現在でも一般的だと思われるのが、このノブ式だろう。センターコンソール付近に設置されたパーキングブレーキレバーを引き上げるとブレーキが作動し、戻すときはレバー先端に設けられたノブを押してレバーを下げるタイプである。

ラリーやジムカーナ、ドリフト系競技などではこのパーキングブレーキのロックをフリーにし、車両をコントロールしやすくするスピンターンノブや、少しの力で大きな制動力(ロック力)を発生させる油圧サイドなども採用されている。

かつてはアメ車が多く採用! 現在国内ではトヨタ ハイエースのみが採用する「ステッキ式」

ステッキ式とはその名の通り、インパネの足元奥の方からステッキのように伸びているものを引っ張ってパーキングブレーキをかけるタイプ。解除するときはステッキ部分を回転させながら戻す動きが必要となる。最近では200系ハイエースなど一部の商用車に採用されるにとどまっているが、後述する足踏み式が普及するまではウォークスルーが可能なワンボックスカーなどにも採用されていた。

ミニバンや軽自動車などでお馴染みの「足踏み式」

マニュアルトランスミッション車の設定が少なくなってきた現在、主流となりつつあるのが、この足踏み式パーキングブレーキだろう。マニュアル車でいうところのクラッチペダルの辺りにペダルが備わり、それを踏み込むことでパーキングブレーキがかかる仕組みとなっている。

この足踏み式には解除方法はふたつあり、最近ではもう一度踏むことで解除になるものが一般的。

だが、一昔前の高級車などに採用されていたものは解除用のレバーが別途用意されており、それを操作することでパーキングブレーキを解除することできる。この解除レバーはインパネに設置されていたり、センターコンソールに設置されていたりと車種によってさまざまだった。

高級車などに多く採用する「電動式」! 最近は軽自動車にも

最近、装着台数が増えつつあるのが電動式だ。特に全車速追従式クルーズコントロールを装着している車両では停止保持に電動パーキングブレーキが活用されることが多く、今では一部の軽自動車にも採用されている。

電子制御式ということで、停車すると自動的にブレーキを保持してくれるオートホールド機能なども備わるため、一度使うとなかなか手放せなくなる機能とも言える。

もちろんスイッチ操作をすればパーキングブレーキを解除することが可能だが、ほとんどの車種でそのまま発進すれば自動的にパーキングブレーキを解除してくれる機能が備わっている。そのため、わざわざ操作せずとも全く問題ないのである。

取り扱い説明書を確認せよ

とはいえ、電動式ということで故障する可能性もゼロではない。そのときは手動で(機械的に)解除もできるようになっている。ただ、ほとんどのユーザーがその解除方法を知らないというのが実情ではないだろうか。これを読まれた方は、一度取扱説明書に目を通して手動解除の方法を確認しておくことをオススメしたい。

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

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