軽4割の時代だからこそ“あえて乗りたい”コンパクトカー3選

新車販売の約4割が軽自動車!

車体が小さく実用性が高く、そして運転が容易という小さなクルマ本来の美点を持つだけでなく、車内も広く、使い勝手に優れ、快適装備・安全装備や走行性能も充実している現代の軽自動車。

「装備が少ない、中が狭い、性能も今一歩」というイメージがあったかつての軽自動車とは一線を画しています。

その分、以前に比べれば価格帯は上昇していますが、軽自動車元来のメリットである税制面、軽自動車自体も大きく進歩したこと、ニーズに合わせた車種展開などにより、今や、小さなクルマの代名詞だった「コンパクトカー」よりも軽自動車を選ぶユーザーが増えています。最近の国内新車販売における販売比率は約4割に達しているというデータが、人気の高さを裏付けていると言えましょう。

>>懐かしのスターレットにシャレードも!? あえてオススメするコンパクトカーを画像で見る[22枚]

あえて乗りたいコンパクトカー3選

コンパクトカーと言っても定義は曖昧で、場合によってはVW(フォルクスワーゲン) ゴルフやトヨタ カローラスポーツなどの「Cセグメント」を含むこともありますが、ここでは、もう少し小さなサイズの「A~Bセグメント」をその対象としたいと思います。

昔のイメージならトヨタ スターレット、日産 マーチ、ダイハツ シャレードなどの「リッターカー」で、現在ならトヨタ ヴィッツ、アクア、日産 ノート、キューブ、ホンダ フィット、マツダ デミオ、スズキ スイフトなどを例に挙げればわかりやすいかもしれません。

価格的には軽自動車よりも安価な場合もあるコンパクトカーですが、最近では、販売面で苦戦している車種も。かつては売れ行きランキングの上位を賑わせていたマーチは、なんと現在40~50位前後にいるほどです。でも、コンパクトカーを選ぶメリットももちろん多く、アクア、ノート、フィット、デミオなど安定した売れ行きを示す車種も数多くあります。

そこで今回は、これらのコンパクトカーの中から「あえてこだわって乗りたいコンパクトカー」を3台選んでみました。

美しいデザインのマツダ デミオ

ユーティリティーに優れた“小さなステーションワゴン”として1996年に初代が登場したデミオ。2007年の3代目からミニワゴンからコンパクトハッチバックへと路線変更。4代目となる現行型は2014年のデビューです。

現行型のデミオは、凝ったデザインだった3代目よりもさらに躍動感と抑揚あるスタイルを手に入れ、国産コンパクトカーに新たな時代を切り拓きました。クラスを超越した走りを披露するディーゼルエンジンの搭載も話題に。ライバルひしめく欧州市場を戦い抜くため、走りにも手を抜いていません。

デミオを選ぶ理由は、まさにその美しい凝ったデザインと、ヨーロッパ車顔負けの足の良さです。高いボディ剛性、適度な広さの車室空間(決して広くはありません)、上級モデルに匹敵する内装の高い質感なども、デミオだからこそ得られる喜びがあります。

クルマを停めてドアを開けてクルマを離れ、振り返って自分のクルマを見た時に「ああ、なんて僕(私)のクルマってカッコイイのだろう」って思えるコンパクトカー。それが、デミオなのです。

レトロデザインと職人技が光る光岡 ビュート

「使い勝手の良い背が高い軽自動車もイイし、売れ線のコンパクトカーも売れている理由がわかる。でも、みんなと同じクルマじゃないのに乗りたい」というユーザーには、光岡 ビュートはいかがでしょう。

光岡自動車が作るビュートは、日産 マーチをベースに、ジャガーの往年の名車「マークII」をモチーフにしたレトロフューチャーな意匠を持つボディを架装したカスタムカーで、1993年の登場以来、現在のビュートは2012年登場の3世代目です。

ビュートは完成車のマーチを分解し、ボディ前後を改装。特に後部は単にトランクスペースを追加するだけではなく、ハッチバックのドアを塞ぎ、セダンスタイルに変更する大工事が施されるのはビュートの伝統です。しかもその作業は熟練した職人の手により、かかる日数は40日にも及ぶとのこと。価格はマーチよりも高くなりますが、ビュートには「職人技で作られたクルマ」という価値があります。

インテリアでは、ウッドタイプインパネや本革シートなどがオプションで用意されており、コンパクトカーのマーチをシックな“プチ高級車”に仕立てることができます。ボディカラーの設定も多く、自分らしい一台を手に入れることができるのが大きな魅力です。

スタイリッシュなSUV スズキ イグニス

世界中のメーカーが注目するカテゴリー、SUV。コンパクトカーでSUVだったら、まさに鬼に金棒? かもしれません。そんな欲張りなクルマのひとつが、スズキ イグニスです。

スズキのコンパクトカーと言えばスイフトですが、初代スイフト(輸出名イグニス)はクロスオーバーSUV“タイプ”で2000年に登場しました。2代目スイフトからはその路線からコンパクトハッチバックになりました。

イグニスは初代スイフトの流れを汲むモデルですが、多めの地上高を強調、フェンダーも張り出してSUV色をより一層鮮明に打ち出しています。セルボ、フロンテクーペ、初代エスクードなど往年のスズキ車のイメージが散りばめられたデザインはとてもセンス良くまとめられています。

「どこかへ行きたい」「このクルマで何かいろいろなことを始めてみたい」と思わせてくれるのは、イグニスがSUVのイメージを色濃く持っている証。街乗りから週末のドライブ、キャンプ、アクティビティまで、幅広くカバーする一台です。

コンパクトカーは面白い!

ベーシックモデルであるコンパクトカーは、世界各国で各メーカーが開発に力を入れている重要なカテゴリーのため、国内外含め魅力的な車種がたくさんあります。使い方、趣味、好みなどによってチョイスは自由自在。あなたらしい一台を選んでみてはいかがでしょうか。

[筆者:遠藤 イヅル]

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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