インドの交通事情 vol.2/竹岡圭のコラム
- 筆者: 竹岡 圭
2008年のニューデリーモーターショーで、タタのナノがデビューしたときに、ドアミラーがオプションなんてとんでもない!と話題になりましたが、実情はドアミラーなんてほとんどの人が使っていないんですよ。最初から付いていないか、取れちゃってるか、ぶつけられるのがイヤだから畳んでるかといった感じ。
オマケにルームミラーもあらぬ方向を向いていて、誰も見ていない。つまり、インドのドライバーは、前しか見ていないんですよね。ドアミラーなんてオプションで十分ってワケなんです。
その代わりと言ってはなんですが、中でも後方を確認しにくいオートリキシャーやトラックは、プリーズホーン「ホーン鳴らしてね!」とクルマに書いて走っています。夜だったらライトをパッシングしてね!といったところです。
そのおかげで、そこらじゅうでクラクションが鳴っていました。
が、意地悪な鳴らし方ではないので、イヤな感じはしないんですけど、騒がしいことには変わりなし。そう、インドの街はかなりうるさいんです。
インドでは当たり前になりつつある「CNG車」
それだけアグレッシブな交通事情なので、事故もそこそこ多く、また路面も悪く車検もないせいか故障も多いようです。(1日にディーラーさんにサービス入庫される数は、多いところで1店舗200台にも上るんだとか)
インドに700店以上の店舗を持ち、2,000ヶ所以上のサービス拠点を持つという、マルチスズキがインドの国民車メーカーと言われるのもわかりますよね。
でも、インドではクルマはやっぱり高級品です。
というのも、購入時に税金を全て支払わなければいけないので最初にまとまったお金が必要だったり(これはローンで購入する人がほとんどらしいですけど)、またガソリン代が120円くらい、ディーゼル燃料で70~90円くらいといった感じで、他の物価と比較すると燃料代も高くて維持費も掛かるんですよね。
そこでCNG(Compressed Natural Gas=天然ガス)のシステムを後付けして走っているクルマも多いそうです。CNGはガソリンより安価ですし、また排ガス問題でタクシーやオートリキシャーはCNGでなきゃダメ!なんていう規制もあるようで、CNG車はかなり一般化していました。
このおかげで、デリーの街の空気も少しはよくなった、と言われているようです。
ちなみに、現在デリーのクルマの販売台数は年間220~230万台。なんと年収の7倍(!)くらいのクルマを、10年くらいのローンを組んで購入するのだそうです。
一人っ子政策などを採っていないインドでは、ますます人口は増えると言われていますし、道路整備が進めば、今後はさらにクルマが増えるのではないでしょうか。
インドではクルマを購入する際に、エコノミーの観点から燃費を気にする人が多いそうなので、エココンシャスなクルマは、今後ますます注目が集まりそうです。
竹岡圭の「インドの交通事情」バックナンバー!
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