14歳で!?元EVの仕掛け人が原付免許で乗れる小型EVを目指す「リモノ」って何だ?(2/2)

14歳で!?元EVの仕掛け人が原付免許で乗れる小型EVを目指す「リモノ」って何だ?
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「やさしいクルマ」を実現するため、欧州「L6e」を参考

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そんな二人が目指すのは、「社会にやさしい、小型でスローなモビリティ」だ。日本では近い将来、エコロジーや少子高齢化によって、生活機能が集約するコンパクトシティ化が進んでいく。そうした新しい街で、オープンカフェが立ち並ぶ中、歩行者と共栄共存できるやさしいクルマが必要だと強調する。

こうした日本での社会変化は、先進国や新興国でも、日本を後追いする形で現れることは間違いない。日本は、やさしいクルマの先進国になり得るのだ。だが、日本国内では「リモノ」にマッチする車両規定がない。

伊藤さんが最も期待していた「超小型モビリティ」は、過去6年間に渡り実証試験が続き、今年あたりは法整備が完了しているはずだった。しかし、国土交通省は法整備に向けて、未だに重い腰を上げようとしていない。それに、仮に超小型モビリティが世に出たとしても、免許規定は普通免許になる可能性が高い。

「リモノ」としては、もっと多くの人たちが気軽に移動できることが、社会全体に「やさしい」と考えており、超小型モビリティの要件では不十分だという。

そうしたなか、「リモノ」が注目しているのが、欧州の車両規定「L6e」だ。

これは、車両重量が350kg以下で、モーターの定格出力が4kw以下。最高速度は45km/hというスローモビリティだ。

定員は2人までで、すでにフランス、イタリア、スペインなどでは量産車が街中を走っている。しかも、14歳から原付免許があれば運転できてしまうのだ。

元キャリア官僚というバックグランドをフル活用

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伊藤さんは、元キャリア官僚というバックグランドをフルに活用して、霞が関界隈に対して「日本版L6e」の実現を呼び掛けている。

その一環として、「理想の話ばかりしても、相手は分かってくれないので、実車を作ってみた」というのが、今回の「プロトタイプ01」だ。とはいえ、「日本版L6e」実現には、各省庁間での“調整”が必要。

さらに、地方自治体に対しても十分な説明が不可欠だ。そうなると、“それなりの時間”がかかってしまう。そうして現実を踏まえて、まずはすぐに量産化が可能なミニカー規定を使い、一人乗りで2017年夏頃までに量産する予定だ。

台数は50台程度を見込んでいるため、車両価格は100万円程度になるという。そして、近い将来、日本版L6e規定が生まれたならば、月産1000台で車両価格40万円を目指した「リモノ」を走らせたいと語る。

これまで、日本では様々な種類のEVベンチャーが生まれ、そして消えていった。

果たして、「リモノ」は淘汰されず、14歳から原付免許で乗れる「社会にやさしいEV」を実現できるのだろうか。その動向を、これからしっかりと見守っていきたい。

[Text:桃田健史]

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

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