サーブ 環境への取り組み
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:GMアジア・パシフィック・ジャパン
航空機製造会社生まれの自動車メーカー、サーブ
スカンジナビア半島の東側を占め、その半分を森林に覆われると共に、9万以上もの大小様々な湖が点在をする北の大地スウェーデン。北欧最大のこの国の面積は日本の約1.2倍に達する。一方で、人口は東京圏に住む人よりも遥かに少ない僅か900万人に過ぎない。 そうした条件がもたらす国内市場の小ささゆえ、この国の経済は、古くから高い技術力をバックボーンとした輸出に頼るという状況にあった。その環境の下、現在も独創的な乗用車を作り続けているのが“SAAB サーブ”だ。
サーブ 環境への取り組み
そもそも、自国の空軍に戦闘機と爆撃機を提供する航空機製造会社に端を発したこのメーカーは、そうした生い立ちもあり、当初から既存の概念や習慣に囚われないユニークなクルマを世に送り出してきた。航空機造りのノウハウを生かした軽量で強固なモノコック構造のボディや、ライバル・メーカーに先駆けて量産化されたターボ付きのエンジンは、そんなモデルに使われてきた技術の一例。そして今、世界で声高に叫ばれる“環境”に対してもまた独自のアプローチを見せている。
サーブのエンジニアがいち早く取り組んだ環境へのアプローチが、ガソリン・エンジンを改良してバイオエタノールの使用を可能とするテクノロジー。植物由来のバイオエタノールは、その生育時に大気中の二酸化炭素(Co2)を吸収する事から、それを燃焼させた後の排気ガス中にCo2が含まれても、プラス/マイナスでそのトータル発生量をゼロに出来るという“カーボン・ニュートラル”の考え方を現実のものに出来るのだ。
サーブの次世代環境燃料
サーブでは、そんなバイオエタノールを、ガソリンに混合させたバイオ燃料での使用を可能とするモデルを、既にその供給体制が整った市場向けに発売している。と共に、先進のデザインを採用するモーターショー用コンセプトカーでも、バイオエタノール仕様のモデルを積極的にアピールしている。
2007年初頭のデトロイト・ショーで発表された『9-4X』は、バイオエタノール85%+ガソリン15%の燃料(E85)を使用する、サーブ初の本格SUVモデル。一方、2008年春のジュネーブ・モーターショーでは、ターボチャージャー付きの1.4Lバイオ燃料エンジンにハイブリッド・パワーアシスト機構を採用。「未来のコンパクトカー」をテーマにしたというシンプルでありながらもサーブ車らしさを強調したスタイリングも、同時に大きな話題をさらう事になった。
豊かな自然の中に何代にも渡って住み続けて来たスウェーデンの人々にとって、地球の気候、環境に対する話題というものは特に身近でもあるはず。そんな彼の地の人々に愛される9-3、9-5といった現在のサーブ車には、そんな環境に対して優しい心配りを行うというDNAが、そもそも組み込まれているのかも知れない。
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