ファルケンのフラッグシップタイヤ アゼニスFK510が日本上陸! 欧州プレミアムカーでその走りを徹底検証

リーズナブルな価格でありながら走りは一級品のファルケンタイヤ

現在40~50代のクルマ好きにとって、「ファルケン」と聞くとちょっと特別な気持ちを抱く人は少なくないことだろう。リーズナブルながら高性能なイメージのあった往年のファルケンは、走りにこだわりたい若者たちの強い味方だった。

2003年に住友ゴム工業のブランドとなってからも、ファルケンは持ち前のコストパフォーマンスの高さを身上としていたが、やや存在感が薄れていたのは否めない。ところが、そのファルケンは2015年にコンセプトを一新。「ON THE PULSE」のブランドステートメントを掲げ、若々しさ、躍動感、確かな技術を訴求するグローバルブランドとして新たなスタートを切った。

最近ではニュル24時間レースやレッドブルエアレースなどをオフィシャルパートナーとしてサポートしていることでも知られる。

>>ファルケンのスポーツタイヤ アゼニス FK510を写真でチェック【画像49枚】

プレミアムカーへの装着を想定した高性能タイヤ アゼニス FK510

そんな新生ファルケンのフラッグシップである「アゼニスFK510」は、先行して導入済みの欧州市場でも、ドイツで高い人気を誇る自動車専門誌「AUTO BILD」誌が実施したタイヤテストにおいて総合2位を獲得するなど、すでに高く評価されている。

もっとも厳しい欧州市場に真っ向から挑戦し、現地でも高い評価をえることができたのは住友ゴム工業にとっても大きな励み。「アゼニスFK510」を世界展開するにあたり、日本にも導入するはこびとなった。

位置づけとしては、17インチ以上のみの設定となっていることでもうかがえるとおり、主に上級車種とのマッチングを念頭としたプレミアムタイヤとなる。性能面では、高速走行安定性能とウェット性能にとくに注力して開発したという。今回はメルセデス・ベンツ Cクラス C180、フォルクスワーゲン ゴルフR、ポルシェ マカンSという、FR、FFベースの4WDの高性能車、SUVのタイプの異なる3車種で高速道路と一般道を走り、その実力を垣間見ることができた。

3台をドライブして共通して印象的だったのは、操縦性の正確さと高速安定性の高さ、“走る”ことを実感させる豊かなステアリングインフォメーションと高い接地感と、ひいてはそれらによる安心感だ。

出発地点から高速道路までは、やや曲がりくねった幅員の狭い一般道を走るのだが、こうした道ではクルマがきちんと動いてくれないと不安を感じそうなところ、アゼニスFK510ならまったく問題ない。ステアリングを中立からわずかに切った微舵領域に曖昧な印象がなく、操作に対して遅れることもなく、極めてリニアに応答して、クルマが意のままに動いてくれる。

高い接地感とリニアなステアリングフィールで思いのままに車を操れる

高速走行ではフラットな乗り味が心地よい。腰砕けになることはまったくなく、十分な剛性感があり、レーンチェンジではステアリング操作に遅れることなくリアもきれいについてきて、もどしたときもヨーが瞬時に収束して揺り返しがほとんど出ない。クルマの動きに一体感があり、いたって安定しているので、なにも不安に感じることなく安心してドライブできる。

メルセデス・ベンツ C180には、F:245/40ZR18、R:265/35ZR18と、標準よりも偏平で幅広なサイズが装着されていたこともあり、乗り心地はやや硬めながら、ハンドリングのしっかり感が増して、標準状態ではややファジーな感もある中立付近のフィーリングがピタッとリニアになったように感じられた。

次いで純正と同じ前後245/40ZR18サイズを履かせたゴルフRに乗り換えても、そのよい印象は変わらず。もともとゴルフの頂点に位置するハイパフォーマンスモデルとして登場したゴルフRゆえ、クルマの味付けもそれなりにハードなセッティングが施されているのだが、そんなクルマに装着してもFK510はしっかり応えてくれる。締め上げられたサスペンションに対しても力不足を感じることはなく、ハンドリングの正確性と高速安定性の高さを感じさせた。

扁平が厚く、車高が高いSUVでもスポーツ性が失われることは皆無

ポルシェ マカンSは、まず用意された試乗車が7万2000kmも走った個体であるにもかかわらず、ポルシェらしいどこにも隙のない感覚を維持していたことにも驚いたのだが、「アゼニスFK510」が、その感覚をスポイルしないタイヤであることも感心した。

標準のF:235/60R18、R:255/55R18サイズではタイヤのサイドウォールがやや厚くなり、さすがに車高の低い上記2モデルに比べてたわみを感じるのは否めないものの、重心高の高いSUVでも俊敏な動きが損なわないのはたいしたものだ。それだけ自信があるからこそ、こうして試乗車として用意されていたのだろう。

このように「アゼニスFK510」には、コンセプトどおり新生ファルケンが目指す世界観が見事に反映されていた。こうしたドライブフィールを求めるユーザーも少なくないことだろうが、「アゼニスFK510」はその思いにしっかり応えてくれるはずだ。

[Text:岡本 幸一郎 Photo:茂呂 幸正/ファルケン]

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

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