梅雨本番! 貴方のタイヤは大丈夫?擦り減ったタイヤはこれだけ怖い!(3/3)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:小林岳夫
ウェットグリップ性能はタイヤの「等級」で目視確認出来る
では、タイヤのウエット性能の良し悪しはどこで判断すればいいのか?
それは、転がり抵抗とウエットグリップの両性能をグレーディングシステム(等級精度)により表示する「ラベリング制度」だ。ちなみに、転がり抵抗の等級が“A”以上、ウェットグリップの等級が“a~d”の範囲内にあるタイヤを「低燃費タイヤ」と定義している。
等級が異なるタイヤ同士のウェット性能を実際にテスト!
では、等級が異なるタイヤでは実際にどれくらいの差が出るのか?
2台のトヨタ・プリウスに「ECOPIA(エコピア)EP001S」(転がり性能AA/ウエット性能A)とNEXTRY(ネクストリー)(転がり性能A/ウエット性能C)の新品を履かせて、深さ1~2mmの路面で時速100km/hから完全停止までの距離を測定した。
エコピア、ネクストリーの順番でトライしたのだが、結果「えっ、こんなに違うのか」と言う位の差が生じた。計測すると約10m。この差は正直、ぶつかる/ぶつからないと言ったレベルを超えている。
また、ブレーキング時にエコピアは普通に止まるが、ネクストリーは若干左右に振られ修正舵が必要になったのも気になった。もし、これが高速道路だったら・・・。
転がり抵抗とウエットグリップを同時に満たす技術は、目に見えない「化学」の世界だ。
ウエットグリップを引き上げるには、天然ゴムや合成ゴムから構成される「ポリマー(高分子材料)」をナノスケールで分子配列制御させ摩擦力をアップさせるのと、タイヤの摩擦係数のピーク値を高くさせる効果のある「シリカ」をたくさん&綺麗にポリマーと混ぜることができるのかポイント。
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