シュトゥットガルト発!ポルシェ ミュージアム緊急レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:ポルシェ ジャパン
「体育館」から「博物館」へ
このところの10数年来、販売台数も業績も常に“右肩上がり”の状況が報告され続けてきたポルシェ。それだけに、「このメーカーも立派な博物館をドイツに持っているのだろう」と想像する人も少なくなかったかも知れない。が、そうした期待を抱いた人がシュトゥットガルト郊外にある本社の敷地内に佇むその建屋を訪れたとしたら、正直なところ多くの人が落胆の気持ちを抱いてしまう事は避けられなかっただろう。
何故ならば、そうしたロケーションに1976年から無料公開をされていたこれまでのポルシェ博物館は、まるで小さな集落の小学校体育館のような平屋の建物。駐車場の用意すらなかったそうした施設の中に、まるで肩をすぼめるようにして置かれた20数台の貴重なポルシェ車たちは、せっかく一般公開をされているのにまさに肩身が狭くさえ見えたからだ。
しかし、そうした状況というのはやはりポルシェ自身にとっても忸怩たるものであったに違いない。それは、ついにこのほどグランドオープンとなった新しい博物館を目にすれば誰もが即座に納得する事柄であるはずだ。
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