【スーパーマシン!ポルシェ 959】最新ポルシェまで繋がる技術のオンパレードで価格は月給の240倍!【MOTA写真館】
- 筆者: MOTA編集部
1986年に販売されたポルシェ 959は、ホモロゲーション取得のため200台の生産予定で発売。ところが、画期的な四輪駆動システム、ツインターボが生み出す異次元の速さ、徹底した軽量化など優れたスペックを備えていたため、予想以上のオーダーが入り、42万マルク(当時のレートで約3600万円)という価格に関わらず、すぐに完売するほどの人気を誇った。
今の当たり前を実現していたポルシェ 959
2020年現在であっても脈々と受け継がれるポルシェの代名詞、911をベースに作られたポルシェ 959。全体的なフォルムは911と同じであるが、ボディパネルやパーツなどは全て959専用設計となる。
ベースの911から200mm以上ワイドになったスタイルは見るからにただならぬオーラを放ち、リアに搭載されるエンジンは、2848cc水平対向6気筒ツインターボエンジン。最高出力は450馬力、最大トルクは51.0kgmというスペックを誇り、現代においてもハイパワーに分類されるほどの性能を1986年に実現していたことに驚かされる。
さらに、当時としては画期的であったトルク配分型の四輪駆動システム、電子制御のシャシーを備えていたことから300km/hでも安定して走行することができた。また、軽量素材を使ったボディ、Cd値0.31を達成した空力パーツもポルシェ 959のために設計されたもの。ポルシェ 959で投入されたモード切替ができる電子制御シャシー、トルク配分型四輪駆動システムは、現在のポルシェにも搭載される電子制御システムのベースとなっている。
価格は当時の大学卒初任給の240倍!
ポルシェ 959の凄さはパフォーマンスだけではない。驚くのはその価格、当時の価格で42万マルク(当時のレートで約3600万円!)で、1986年当時の大卒初任給は平均約15万であったため、大卒初任給の240倍もの価格ということになる。
そして、それほど高価であっても、レースのホモロゲーション取得のために生産される限定車であったことから、すぐに完売しただけではなく、予定台数を上回るオーダーが入った。今ではさらに価値が高く、オークションにおいては億単位の金額で取引されている。
スペックや価格
■サイズ:全長×全幅×全高=4,260mm×1,840mm×1,280mm
■エンジン:2848cc 水平対向6気筒 ツインターボ
■最高出力:450馬力/6500rpm
■最大トルク:51.0kgm/5500rpm
■車両重量:1450kg
■駆動方式:4WD
■トランスミッション:6速MT
■最高速度:314km/h
■0-100km/h加速:3.7秒
■販売期間:1986年~1989年
■販売台数:292台
■価格:約3600万円
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