プジョー 208 新型車解説/森口将之 ~コンパクトカーの主戦場フランスから革新的なハッチバックが登場~(1/2)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:島村栄二
フランスで愛され続けるコンパクトハッチシリーズが革新的なフルモデルチェンジ
プジョーと聞いて思い浮かべるのはどんな車種か。
たぶん多くの人が、206や207などのコンパクトなハッチバックとなるだろう。生まれ故郷のフランスで聞いても似たような答えになる可能性が高い。なにしろ206や207は長い間、あの国でいちばん売れているプジョーだったのだから。
200番台のプジョーはフランスで、そして日本で愛され続けてきた。だからこそ新作208は、ここ数年でもっとも注目されるライオン印であるはずだ。しかも今回は「RE-GENERATION」というコンセプトを掲げ、クルマの常識をも見直す革新的なモデルだというから、フランス車好きならずとも目が離せない。
ボディをダウンサイジングし軽量化も実施
何が革新的なのか。まずはダウンサイジングだ。といってもエンジンだけではない。208は前作207よりボディが小さい。従来どおり、PSAの「プラットフォーム1」を流用するので、ホイールベースは2540㎜のまま。しかしオーバーハング(車軸の前後)をフロントで75㎜、リアで10㎜短縮した。
その結果、207では4mをオーバーしていた全長が、3960㎜と4m以内に収まることになった。全幅と全高も10㎜ずつダウンサイジングして、1740㎜と1470㎜になっている。狭い日本に住む僕たちにとってはうれしいニュース。しかも軽量化を徹底することで、同じエンジンを積む207に比べて100㎏ものダイエットを達成している。
室内も小さくなっているんじゃないの?と不安になる人がいるかもしれないけれど、ご心配なく。後席のひざの前の空間は207に比べて50㎜も拡大され、荷室でさえプラス15リッターの285リッターを実現。後席を畳めば容積は1076リッターにも達するという。
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