【ahead femme×オートックワン】-ahead 5月号- 自動車評論犬から見た”犬にやさしいクルマ”って?(1/2)
- 筆者:
イヌの寿命は10年から15年。
人間とくらべとても短い犬生。家族の一員として迎えた以上、できるだけ多くの幸せな時間、楽しい思い出を作ってあげるのが飼い主の役目だと思います。
日々、お留守番も多いイヌがもっとも幸せに感じる時間が家族とのお泊まり旅行。1日中飼い主といっしょ。移動中やドッグカフェのランチ、ペットと泊まれる多くの宿なら朝夕の食事、バスタイムまでいっしょにいられるのです。
そんな至福の時間を過ごすのに欠かせないのがクルマです。とくに中・大型犬は公共交通機関を利用できないのが現状です。
でも、どんなクルマでもいいわけではありません。まず自身で飛び乗ることができるイヌの場合は、乗り降りのしやすさに注目です。
ワゴンの荷室や、セダンなどの後席シートの座面の高さは60㎝以下が基本。それより高いとたとえ飛び乗れても、降りるときの前足の負担が大きすぎるのです。
ワゴンやミニバンの荷室側から乗降させるなら、荷室の開口部とフロアに段差がないこと。段差があると足を引っかけてケガをすることがあるからです。
そして乗り心地よく、静かで(イヌは聴覚がいい)、イヌの居場所にエアコンの風がしっかり届くこと。
乗り心地はソフトであればいいわけではなく、しなやかかつフラットで、人間にも優しい乗り心地が理想です。もっと言えば前後左右の姿勢変化の少なさもポイント。カーブや交差点を曲がったり、ブレーキを踏んだときにグラグラし、前のめり姿勢になるとイヌはストレスを感じます。
そう、イヌは人間のように車内のどこかをつかんだりして体を支えることができません。だからクルマが揺れると爪を出し、力いっぱい踏ん張るため、結果、疲れてしまいます。
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