プジョー 308 海外試乗レポート(1/3)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:プジョー・ジャポン株式会社
307のヒット運を背負い 308いざ出陣
207に続いて308がデビューした。日本への登場は2008年の夏前になる予定だが、いち早く国際試乗会がフランスの東部、ミュールーズの近くで開催されたのでそのレポートをしていこう。この場所はドイツと国境の近くで、フランスの田舎道とオートルートを使い、ガソリンとディーゼルを試乗するチャンスがあった。
後述するがディーゼルは欧州ではガソリンよりも販売比率が高く、最新の欧州車のディーゼルエンジンを知るのには良いチャンスだ。しかもプジョーのディーゼルエンジンは他社にOEM供給するほど評価されている。
さて現行307はプジョーの中堅車種となるモデルで、年平均販売台数は28万台と言うヒット商品である。さらにベストセールスは03年の約57万台と言う記録を打ち立てており、プジョーにとって重要なモデルであるのは言うまでもない。
それだけにエンジンバリエーションは多彩だが販売の57%はディーゼル車で、欧州でのクルマの買われ方を知るようで面白い。現在の307はまだ当面販売され、308登場後も生産はアルゼンチン、中国などで続けられる予定だ。
プジョーの分析では現行307のヒットの主な要因はデザインにあり、そのハイトボディによる大きな居住空間が好まれたとしている。当然、新型の308も成功した307のデザインを踏襲している。
新しい308の特徴は、すぐにプジョーとわかるデザイン。楽しいドライビング。高い安全性。環境に優しいこと。そして品質だ。そしてそのコンセプトは着実に実現しているといえるだろう。そのために骨格となる308のプラットフォームは従来のプラットフォーム2の改良型を使い、ドライビングプレジャーや安全性、品質など、新しい308に適合したプラットフォームとしている。車体はかなり強固なものに成長している。
308のサイズはホイールベースは2,610mmと307と変わらないが、全幅1,815mm(+37mm)、全長4,276mm(+74mm)で307よりも一回り大きく、最近の欧州車のサイズ傾向に則っている。
308は207の兄貴分だが、上級クラスの407との間を埋めるモデルとしての位置付けだ。207がサイズアップされたのに対して当然308も大きくなっているわけだ。現行307には魅力的なガラスルーフをもった3列シートのSWやワゴン、スタイリッシュなクーペ・コンバーチブルのCCなどがあるが、まだ308には5ドアハッチバックのみの設定。今後これらのバリエーションもラインアップされると思われるが、まずはベースモデルの5ドアハッチバックから味わってみよう。
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